2009年バーレーングランプリ

2009年バーレーングランプリの詳細

開催概要

2009年バーレーングランプリは、2009年F1世界選手権の第4戦として、4月26日にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われました。正式名称は「2009 FORMULA 1 Gulf Air Bahrain Grand Prix」です。このレースでは新たにフォース・インディアがダブルディフューザーを搭載し、注目を集めました。

予選の展開

Q1

予選が始まると、気温38℃、路面温度51℃、湿度13％という暑いコンディションの中で、ジャンカルロ・フィジケラがフォース・インディアの新パーツを駆使して先頭でアタックしました。砂漠の砂が舞うコース状況により、時間が経つにつれてタイムが上昇しました。残り2分半でトヨタのヤルノ・トゥルーリが1分32秒台を記録し、その後、セバスチャン・ベッテルがQ1の最後にトップタイムを更新しました。残念ながら、マーク・ウェバーは他の車の影響を受け19番手でQ1を終了。Q1ではフォース・インディアとトロ・ロッソの合計4台が敗退しました。

Q2

次のQ2も気温は38℃、路面温度50℃、湿度13%のままで進行。マクラーレンのヘイキ・コバライネンが先陣を切り、アタックにはソフトタイヤが使われました。残り時間8分半でベッテルがベストタイムを出しますが、そのままタイム更新はなされず、このセッションも終了。結果、中嶋一貴と2台のBMWザウバーがQ2で敗退しました。

Q3

予選の最後のQ3では、トヨタのティモ・グロックがターゲットタイムを設定し、チームメイトのトゥルーリがそれを上回りました。グロックとトゥルーリがワンツー体制を築く中、ブラウンGPのジェンソン・バトンが一時的にトップに立つも、トゥルーリが再逆転し、ポールポジションを獲得しました。これによりトヨタはフロントローを独占し、チーム史上初めての快挙を達成しました。

決勝レース

決勝に向けて、フォース・インディアのエイドリアン・スーティルは予選での妨害行為により3グリッド降格のペナルティを受けていました。決勝のスタートでは、コバライネンとハイドフェルド以外は全車ソフトタイヤを装着しました。

2番手スタートのグロックは、序盤でチームメイトのトゥルーリを抜いて先頭に立ちます。一方、5番手のルイス・ハミルトンも急速に順位を上げ、KERSを駆使して一時2番手になるも、4コーナーでトゥルーリにインを突かれます。バトンが2周目でハミルトンをオーバーテイクするなど、トヨタの2台はワンツーのまま他チームとの差を拡げていきました。

11周目にはグロックがピットインし、続いてトゥルーリも入ります。トヨタはハードタイヤに履き替え、燃料を多く積んで戦略を練り直します。同じタイミングでブラウンGPもピットインし、ここでバトンがトヨタの二台をかわしていきます。

その後、レースは進み、やがてベッテルが順調にペースを上げていきます。しかし、トヨタの2台は徐々にペースが鈍化し、セクションごとにタイムが落ちていくこととなります。最終的にバトンがレースの勝者となり、トゥルーリは3位、グロックは7位に終わりました。

結果

このレースでは、トヨタのフロントロー独占にもかかわらず、戦略の失敗が際立つ結果になりました。フェラーリもライコネンが6位に入ることでなんとかノーポイントを逃れたものの、開幕4戦ではワースト記録を帯びることとなりました。全体的に見て、2009年バーレーングランプリはチームの戦略の重要性を再認識させるレースとなりました。

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