2010年の音楽

2010年の音楽シーンの動向

2010年は、音楽業界にとって大きな変化の年でした。AKB48と嵐がシングル・アルバムチャートを席巻し、音楽業界の勢力図を塗り替えました。一方で、多くのアーティストが活動休止や解散を発表し、世代交代の波が押し寄せました。また、音楽配信市場の成長やK-POPの台頭など、新たな潮流が生まれた年でもあります。

シングル・アルバムチャートを席巻したAKB48と嵐

2010年のオリコン年間シングルチャートでは、AKB48の「Beginner」と「ヘビーローテーション」が1位・2位を独占しました。女性アイドルグループによる年間1・2位独占は、1978年のピンク・レディー以来32年ぶりの快挙です。また、嵐も「Troublemaker」を始め、発売した6作全てがTOP10入りを果たし、その人気ぶりを改めて証明しました。アルバムチャートでは、嵐の『僕の見ている風景』が年間1位を獲得し、2年連続での年間1位となりました。これは、松任谷由実、DREAMS COME TRUE、宇多田ヒカルに続く史上4組目の記録です。

アーティストの活動休止・解散・再結成

2010年は、多くのアーティストが活動休止や解散を発表した年でもありました。東方神起が活動休止を発表し、音楽ファンに衝撃を与えました。また、SURFACE、メロン記念日、FLAMEなど、人気グループが解散を発表し、それぞれの歴史に幕を閉じました。一方で、黒夢やSADSが活動を再開し、往年のファンを沸かせました。LUNA SEAやピンク・レディーも再結成し、音楽シーンに新たな風を吹き込みました。

音楽配信市場の成長

2010年は、音楽配信市場が大きく成長した年でもありました。着うたフルやPC配信などのフル配信市場は、3年連続で1億8千万件程度の規模となり、安定軌道に乗りました。特に、西野カナの「会いたくて 会いたくて」は、着うたフル年間1位を獲得し、配信市場を牽引しました。また、AKB48、KARA、いきものがかりなど、多くのアーティストが配信ミリオンを達成し、音楽配信が新たな音楽の聴き方として定着しました。

K-POPの台頭

2010年は、K-POPが日本で大きな注目を集めた年でもありました。少女時代やKARAが日本デビューを果たし、そのキャッチーなメロディーとダンスで多くのファンを獲得しました。特に、KARAの「ミスター」は、着うたフルで75万ダウンロード、PC配信で50万ダウンロードを記録し、K-POPブームの火付け役となりました。

その他

Superflyの「My Best Of My Life」が、第82回選抜高等学校野球大会の開会式入場行進曲に決定。
水樹奈々の「PHANTOM MINDS」が、声優のシングルとして初のオリコン1位を獲得。
桑田佳祐が初期の食道癌を公表し、活動を一時休止。
宇多田ヒカルが、音楽活動の無期限休止を発表。

2010年は、音楽業界にとって変化の年であり、新たな才能の台頭、ベテランの復活、K-POPの進出、配信の躍進など、様々な出来事が音楽シーンを彩りました。これらの出来事は、その後の音楽業界に大きな影響を与え、新たな時代への幕開けを告げるものとなりました。

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