2018年沖縄県知事選挙

2018年沖縄県知事選挙の詳細

2018年沖縄県知事選挙は、現職の翁長雄志知事の急逝に伴い、2018年9月30日に投開票が行われました。この選挙は、当初予定されていた日程が変更され、急遽実施されることとなりました。

選挙の概要

当初、県選挙管理委員会は、翁長知事の任期満了に伴い、11月1日に告示、11月18日に投開票を行う予定でした。しかし、8月8日に翁長知事が急逝したため、公職選挙法の規定に基づき、選挙日程が前倒しされました。これにより、9月13日に告示、9月30日に投開票という日程に変更されました。

選挙の背景

前回の2014年知事選では、米軍普天間飛行場の辺野古移設反対を掲げた翁長知事が当選しました。この選挙では、いわゆる「オール沖縄」勢力が翁長氏を支持しました。今回の選挙では、翁長氏の弔い合戦として、辺野古移設反対の姿勢を継承する候補者を擁立する動きが強まりました。一方、前回敗れた自民党は、公明党や日本維新の会と連携して、対抗馬を擁立しました。

候補者擁立の動き

県政野党（国政与党）である自民党は、佐喜真淳宜野湾市長を擁立しました。当初、実業家の安里繁信氏も出馬を表明していましたが、自民党県連の仲介により、佐喜真氏との一本化で合意しました。自民党は公明党、日本維新の会とともに佐喜真氏を推薦し、支持を固めました。

一方、県政与党側（オール沖縄）は、当初翁長知事の再選を目指していましたが、急逝により候補者選定に追われました。様々な候補者が名前を挙げられる中、最終的には玉城デニー衆議院議員が擁立されることになりました。玉城氏は、自由党の小沢一郎代表との会談を経て、出馬を決意しました。野党共闘を組む日本共産党、社会民主党、立憲民主党、国民民主党なども玉城氏を支援しました。

選挙結果

選挙の結果、玉城デニー氏が佐喜真淳氏らを破り、初当選を果たしました。玉城氏は、立憲・共産・社民の支持層に加え、無党派層からも多くの支持を得ました。一方、佐喜真氏は自民・公明支持層を固めましたが、玉城氏に及ばず敗れました。

投票率は63.24%で、前回に比べてわずかに低下しました。しかし、期日前投票は、台風の影響もあり、過去最多を記録しました。

同日選挙

この選挙では、沖縄県議会議員補欠選挙や宜野湾市長選挙、うるま市議会議員選挙も同日に行われました。宜野湾市長選挙では、自民・公明・維新が推薦する松川正則氏が初当選しました。

争点

主な争点は、以下の通りでした。

在日米軍普天間飛行場の返還方法と辺野古新基地建設問題
県内の経済振興策
子育て支援

立候補者

この選挙には、以下の4名が立候補しました（届け出順）。

1. 佐喜眞淳（さきま・あつし）
2. 玉城デニー（たまき・でにー）
3. 渡口初美（とぐち・はつみ）
4. 兼島俊（かねしま・しゅん）

選挙のタイムライン

2018年6月22日：県選挙管理委員会が選挙執行日程を発表（当初は11月1日告示、11月18日投開票）。
2018年8月8日：翁長雄志知事が死去。
2018年8月13日：県選挙管理委員会が選挙執行日程を発表（9月13日告示、9月30日投開票）。
2018年8月14日：佐喜眞淳氏が立候補を表明。
2018年8月28日：渡口初美氏が立候補を表明。
2018年8月29日：玉城デニー氏が立候補を表明。
2018年9月4日：兼島俊氏が立候補への意欲を表明。
2018年9月13日：告示。
2018年9月30日：選挙の期日（投票日）。

立候補を取りやめた人物

安里繁信
後藤浩昌
山口節生
南俊輔

立候補が取り沙汰された人物

古謝景春
謝花喜一郎
糸数慶子
城間幹子
呉屋守將
稲嶺進
伊波洋一
富川盛武
赤嶺昇
鳩山由紀夫

この選挙は、沖縄県民の今後の方向性を左右する重要な選挙となりました。

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