2022年のSUPER GT

2022年のSUPER GTは、岡山国際サーキットでのレースを皮切りに、11月のモビリティリゾートもてぎでの最終戦まで全8戦が国内で開催されました。新型コロナウイルスの影響により、海外レースの実施は見送られ、前年からの変更点として鈴鹿サーキットでの開催が増えた一方、もてぎでのレースが減少しました。レース距離についても、夏季の富士500マイルが復活し、鈴鹿での第5戦は時間制レースが検討されたものの、最終的には450kmのレースを3戦、残り5戦を300kmとすることが決められました。

レギュレーション面では、時間制レースの導入にあたって、レースの距離に加え時間も記載されるようになり、700km以上または4時間以上のレースに対して加算ポイントが増えることとなりました。また、フルコースイエローの運用規定も見直され、2021年の取り組みを反映させた内容に修正されました。

マシン関連では、GT500クラスの参戦車両に重要な変更がありました。日産はGT-R（R35型）の参戦を終了し、新たにフェアレディZ（RZ34型）をベース車両として選定しました。ホンダは、NSX-GTのベースをType S仕様に変更し、GT300クラスでも複数のチームが新たに車両を投入しました。HOPPY Team TSUCHIYAはポルシェ・911 GT3 Rからトヨタ・GRスープラへと移行し、aprチームもトヨタ・プリウスPHVからGR86に転換しました。

2022年のエントリーリストは2月18日に発表され、GT500クラスには15台、GT300クラスには28台が名を連ねました。トヨタ陣営は2021年の参戦体制を解説し、チャンピオンチームであるau TOM'Sといった大手チームの動きに注目が集まりました。

例えば、ジュリアーノ・アレジが坪井翔とタッグを組んで参戦し、関口雄飛はヘイキ・コバライネンの後任としてSARDに参加しました。ホンダ陣営でも、REAL RACINGが松下信治を迎え入れ、チーム国光が車番を従来の「100」に戻すなど、各チームの戦略が見えました。日産では監督人事が変更され、鈴木豊の訃報を受けた中島健が新たに指揮を取ることになりました。

GT300クラスの競争も激化し、前年のチャンピオンR&D SPORTは、チャンピオンナンバーの「0」を使わず「61」で引き続き参戦するなど、各チームが独自の方針を打ち出しました。新たにSHADE RACINGが登場し、他にもチーム名の変更やドライバーの交替が相次ぎました。

また、注目のタイアップや新規参戦チームも登場し、様々な要因がレースの展開に影響を与えました。さらに、エアロパーツブランドのBUSOUがGT300クラスに参戦し、日産・GT-R NISMO GT3とともにダンロップのタイヤを使用することが発表されました。このように、2022年のSUPER GTは新しい挑戦や改定が盛り込まれ、多くのチームが新たに戦略を築いていきました。

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