24 cm Kanone 3

24 cm Kanone 3の概要

24 cm Kanone 3（K 3）は、第二次世界大戦中にドイツ国防軍によって使用された重攻城砲です。この砲は主に第84砲兵連隊の第1大隊に配備されており、ポーランド侵攻に際しては4門が投入されました。その後、フランス侵攻中もこの大隊では4門の砲を保有していました。また、バルバロッサ作戦では、全3個部隊において各2門の砲が運用され、当初から2年間にわたりこの編成は維持されました。

設計の特徴

24 cm K 3のデザインは、当時としては目新しいものではなく、従来の技術を踏襲していましたが、砲架には特に工夫が施されていました。ラインメタル社の技術者たちは、組み立てを容易にするために多くの力点を配置したとされています。この砲の最も大きな特徴は、電動ウィンチを装備した砲架で、これによりクレーンを用いることなく輸送と設置が可能となっています。

また、砲身の反動吸収は通常の遥架だけでなく、砲架全体がその運動を補助する仕組みが採用されており、これにより反動の力を効果的に緩和し、強固な砲座を提供しました。こうした設計は、運用時の安定性と精度を向上させるための重要な要素となっています。

輸送と性能に関する課題

24 cm K 3はその大きさから、6つの主要部品に分解して輸送されます。これらの部品は、砲座、砲架、遥架、砲身、砲尾、発電機から成っていますが、ドイツ国防軍はその性能についてあまり満足していない様子でした。「この砲は時間と労力の浪費であり、輸送の設備は煩雑で、性能はこの兵器のサイズに見合ったものとは考えられない」との評価があったことから、クルップ社とラインメタル社は射程延伸の試験を実施しています。

試験には、新たに設計された「予備的な溝」を持つ投射体などが含まれましたが、大きな進展は見られず、減口径砲身や分離サボ、さらには滑腔砲身のバージョンも試作されましたが、これらも実用化には至りませんでした。

参考文献

この砲の詳細については、以下の文献が参考になります。

• - Engelmann, Joachim and Scheibert, Horst. 『Deutsche Artillerie 1934-1945: Eine Dokumentation in Text, Skizzen und Bildern』
• - Gander, Terry and Chamberlain, Peter. 『Weapons of the Third Reich: An Encyclopedic Survey of All Small Arms, Artillery and Special Weapons of the German Land Forces 1939-1945』
• - Hogg, Ian V. 『German Artillery of World War Two』

これらの資料は、ドイツの重攻城砲の設計や運用に関するより深い洞察を提供してくれます。

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