3歳ダート三冠

2024年より始まる新たな3歳ダート三冠競走

2024年、日本の競馬界に新たな三冠競走が誕生します。それが、3歳ダート三冠競走です。これまで、3歳三冠競走は芝路線に集中しており、ダート路線では統一された三冠競走が存在しませんでした。この現状を打破するため、地方競馬と中央競馬が協力し、新たな3歳ダート三冠競走の開催が決定されました。

この3歳ダート三冠競走は、大井競馬場で開催される羽田盃、東京ダービー、そしてジャパンダートクラシック（旧ジャパンダートダービー）の3つの競走で構成されます。特に、羽田盃と東京ダービーは、これまで南関東所属馬限定の競走でしたが、2024年からはJpnIに格上げされ、地方・中央所属馬問わず出走可能となります。ジャパンダートクラシックも名称変更の上、開催時期を10月上旬に移設、JpnIとして開催されます。これにより、地方競馬と中央競馬の垣根を越えた、よりレベルの高い競争が実現します。

3歳ダート三冠競走の変更点

この改革により、いくつかの重要な変更点があります。まず、出走条件が変更され、「3歳（せん馬を含む）」から「3歳牡馬・牝馬」限定となります。これまで出走可能だったせん馬の出走は認められなくなります。

賞金についても大幅な増額が予定されており、3冠を制覇した馬には8,000万円の特別賞が贈呈されます。さらに、3歳ダート三冠競走に出走する馬に対する報奨金や付加賞金も拡充されます。例えば、アメリカ3歳三冠競走やパートI国のG1競走などで1着となった馬がジャパンダートクラシックで優勝した場合、馬主には高額な報奨金が支払われます。

トライアル競走の充実

3歳ダート三冠競走への出場を目指す馬にとって、トライアル競走は重要なステップとなります。今回の改革では、羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートクラシックそれぞれに、新たなトライアル競走が設定されました。これにより、より多くの馬が三冠競走への挑戦権を得られる機会が提供されます。トライアル競走には、地方競馬と中央競馬の重賞競走が含まれており、地方競馬所属馬だけでなく、中央競馬所属馬も三冠競走への挑戦が可能となります。

羽田盃のトライアル競走例: ブルーバードカップ、雲取賞、スターバーストカップ、京浜盃

東京ダービーのトライアル競走例: クラウンカップ、ユニコーンステークス、東京湾カップ

ジャパンダートクラシックのトライアル競走例: レパードステークス、黒潮盃、不来方賞

これらのトライアル競走は、地方競馬と中央競馬の競走が混在しており、地方競馬所属馬と中央競馬所属馬が同じ舞台で競い合う機会が増えることになります。

地方所属馬の選定基準

3歳ダート三冠競走への地方所属馬の出走は、地方所属時の総収得賞金順を基本として選定されます。中央競馬からの転入馬については、中央競馬で獲得した賞金は考慮されず、転入初戦は三冠競走への出走は認められません。

過去の3歳ダート三冠競走

1996年から2007年にかけても、南関東を中心に3歳ダート三冠競走が開催されていましたが、競走体系や構成競走は現在とは異なっていました。この当時の三冠競走は、現在のものとは異なり、構成競走が変更されたり、休止されたり、競走の格付けが変更されるなど、様々な変遷を辿ってきました。

まとめ

2024年からの新たな3歳ダート三冠競走は、地方競馬と中央競馬の連携によって実現した、日本の競馬界にとって歴史的な改革と言えます。この改革によって、ダート路線の競争レベルの向上、そして新たなスターホースの誕生が期待されます。地方競馬と中央競馬の垣根を越えた競争は、日本の競馬界全体の活性化に大きく貢献するでしょう。

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