428 〜封鎖された渋谷で〜

『428 〜封鎖された渋谷で〜』概要

『428 〜封鎖された渋谷で〜』は、2008年にセガから発売されたWii用のサウンドノベルゲームで、チュンソフトが手掛けた作品です。本作は、渋谷を舞台にしたサスペンスなストーリーで、実写映像を多用し、複数の主人公がそれぞれの物語を進める形式で展開されます。

ゲームの特徴

本作は『街 〜運命の交差点〜』と多くの共通点を持ちますが、それぞれの主人公が同じ出来事に巻き込まれる形で物語が進行する点が特徴です。ストーリーは、プレイヤーが様々な選択を行っていくことで形作られ、複雑に絡み合うキャラクターの運命が描かれます。

全体のストーリーは、4月28日に起こる10時間の出来事を中心に展開します。主人公の一人、加納慎也は、女子大生誘拐事件の捜査を担当する新米刑事。彼は身代金受け渡しの現場に張り込み、同時に他のキャラクターたちがどのように事件に関わっているのかを探索します。

ゲームプレイ

ゲーム内の進行は、各キャラクターのシナリオを「ザッピング」することで行われます。選択によって物語が変化し、異なる結末を迎えることになるため、プレイヤーは多様な選択肢を試して新しいストーリーを体験することができます。また、ゲーム内には「カルトクイズ428」や隠しシナリオなど、プレイヤーをさらに楽しませる要素が多数含まれています。

ストーリーの核心

物語の舞台となる渋谷で、女子大生誘拐事件が発生します。犯人は、被害者である大沢マリアの妹に5000万円の身代金を指示するなどエスカレート。「偽の中村光一」になりすました存在が絡むなど複雑な展開が待ち受けています。

ゲリラ戦や身代金を巡る緊迫した状況が進行する中、プレイヤーは各キャラクターの視点に移動しながら事件を解決へ導く必要があります。ストーリーが進むにつれて、事件の裏には大きな陰謀が隠されていることが明らかになり、サスペンスは増していきます。

追加要素

本作には「鈴音編」や「カナン編」といったボーナスシナリオも収録されており、主要なシナリオとは異なる独立した物語を楽しむことができます。これらのエピソードは、メインストーリーのキャラクターたちがさらに深く掘り下げられる機会を提供し、プレイヤーに新たな視点を与えます。

評価と影響

このゲームは、日本ゲーム大賞2008でフューチャー部門を受賞し、また『週刊ファミ通』の評価でも高い点数を得ています。海外版も好評を受け、テロリズムや人間関係の複雑さが秀逸に描かれたことが評価されています。

最後に、『428』は、ゲームの枠を超えたストーリーテリングの新しい形を提案し、多くのプレイヤーに感動を与えた名作と言えるでしょう。

もう一度検索