5.8x21mm DAP92弾

5.8x21mm DAP92弾：中国の徹甲拳銃弾

5.8x21mm DAP92弾は、中華人民共和国で開発された拳銃用の徹甲弾です。中国人民解放軍陸軍で使用されている7.62x25mmトカレフ弾の後継として設計されました。9x19mmパラベラム弾よりも高い殺傷能力を持つとされています。

概要

この弾薬は、通常バージョンと亜音速バージョンの2種類が提案されています。5.8x21mm弾を使用する銃器としては、92式手槍や05式短機関銃が挙げられます。これらの銃器は、中国軍における近接戦闘能力の向上に貢献しています。

性能

5.8x21mm弾は、ベルギーの5.7x28mm弾やドイツの4.6x30mm弾といった、同クラスの西側諸国の弾薬と比較して、わずかに高い威力を持つと評価されています。弾頭重量は3gで、スチール製のコアが内蔵されています。05式短機関銃から発射された場合、銃口初速は530m/s、初活力は420Jを記録します。

この弾薬の大きな特徴は、その高い貫通力です。射程100mにおいて、1.3mm厚のヘルメット鋼板、または50mm厚の松板を貫通する能力を有しています。しかし、5.7x28mm弾のSS190 (FMJ) のように、跳弾時に空中回転して威力を減衰させる機構は備わっていません。

西側弾薬との比較

5.8x21mm弾は、西側製の同クラス弾薬と比較して、必ずしも全ての面で優れているわけではありません。例えば、5.7x28mm弾は、弾道特性や射撃時の安定性に優れており、特殊部隊などで広く使用されています。一方、5.8x21mm弾は、より高い貫通力を重視する中国軍のニーズに合わせた設計となっています。

まとめ

5.8x21mm DAP92弾は、中国人民解放軍の近接戦闘能力向上に貢献する、独自の徹甲拳銃弾です。その高い貫通力は、現代の戦闘環境において重要なアドバンテージとなります。しかし、西側製の同クラス弾薬と比較して、一長一短があるのも事実です。今後の発展に注目が集まります。

参考文献

（参考資料のURLや書籍名などを記載）

関連項目

4.38x30mm Libra弾
4.6x30mm弾
5.7x28mm弾
5.45x18mm弾
5mm口径弾

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