50口径四十一式15cm砲

五十口径四一式十五糎砲

五十口径四一式十五糎砲（50こうけいよんいちしき15せんちほう）は、日本海軍によって開発された艦載砲であり、金剛型および扶桑型戦艦の副砲として、また阿賀野型巡洋艦の主砲として使用されました。

砲の概要

この砲は、戦艦金剛に搭載されたイギリスのヴィッカース社製「五十口径毘式十五糎砲」を基に設計されました。武器の装填には人力が使われており、砲弾の重量はおよそ45.4kgです。このため、体格の小さい日本人にとっては、連続して発射を行うことが難しく、大型戦艦の伊勢型ではより軽量な50口径三年式14cm砲が選ばれたのです。この14cm砲は、弾丸の重量が38kgと軽いため、発射効率の面で有利でした。

戦艦当初は最大仰角が15度程度に設定されていましたが、後に射程を延ばすための改良が施され、各艦において最大仰角が30度まで引き上げられました。これにより、遠距離の目標に対しても効果的に攻撃することが可能になりました。

阿賀野型巡洋艦との関係

その後、阿賀野型の計画が進む中で、他国の軽巡洋艦に対抗するために、この砲を搭載する方針が決まりました。その際には連装化が進められ、最大仰角も30度から55度に拡大されました。これにより、ある程度の対空射撃能力も付与されましたが、装填方式が依然として人力のままであったため、発射速度は毎分6発程度に留まり、装填角度の調整が必要であることから、実際の対空射撃には課題が残りました。

搭載艦船

五十口径四一式十五糎砲は、下記の艦船に搭載されました。

• - 戦艦: 金剛型戦艦、扶桑型戦艦
• - 巡洋艦: 阿賀野型巡洋艦

この砲は、艦船の火力を強化するために重要な役割を果たしましたが、近代的な戦術に追いつくためにはさらなる改良が求められました。

参考文献

• - 雑誌『丸』編集部『写真｜日本の軍艦 第9巻 軽巡Ⅱ』光人社、1990年。ISBN 4-769-80459-8
• - 山本義秀・吉原幹也 編著、原勝洋・柴田武彦 協力『日本海軍艦載兵器大図鑑』KKベストセラーズ、2002年。ISBN 4-584-17088-6

このように五十口径四一式十五糎砲は、日本海軍の艦載砲として戦闘において重要な役割を担い続けました。

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