50TA (狩野英孝) のアルバム『50TA』解説
『50TA』は、お笑い芸人・
狩野英孝が扮するアーティスト「50TA」のオリジナルアルバムとして、
2010年2月10日にリリースされました。テレビ朝日開局50周年企画『
ロンドンハーツ』から生まれたこのアルバムは、番組内で披露された楽曲を中心に構成され、異例のヒットを記録しました。
制作の背景
アルバムのきっかけは、『
ロンドンハーツ』の企画「50TA」。番組内で発表された楽曲は
着うたとして配信され、2009年10月には
幕張メッセでライブを開催。約5000人の観客を動員するほどの人気を集めました。当初はCD化しない方針でしたが、ファンの熱い要望に応え、CDリリースが決定しました。
アルバムの内容
アルバムには、番組で披露された11曲に加え、未発表曲「指きりげんまん」がボーナストラックとして収録。初回限定盤には、「50TA ラップ〜東京寄り道メロディ〜」のミュージックビデオとライブ映像を収録したDVDが付属しました。販売は
エイベックスですが、
オリコンでは
インディーズ扱いとなっています。
批評
CDジャーナルは、「親しみやすい楽曲が多い」と評価。
BARKSは、「音楽界の革命児」というキャッチコピーが的を射ているとし、大胆な楽曲と意外な“迷曲”が聴きどころだと評しました。特に、「
ノコギリガール〜ひとりでトイレにいけるもん〜」「50TA ラップ〜東京寄り道メロディ〜」「チャイナダンスホール」などの楽曲について、発想力や言葉選び、理論を無視した曲展開を絶賛。50TAの器用さと不器用さ、そして真面目さが伝わってくる点が面白いとコメントしました。
収録曲について
ノコギリガール〜ひとりでトイレにいけるもん〜: 50TA初のCDデビュー企画として予定されていましたが、青木さやかがリリースすることになったため、セルフカバーとして収録。作詞・作曲名義の「桜田 神邪」は、狩野の実家である櫻田山神社に由来します。
インドの牛乳屋さん: 田村淳のムチャぶりから生まれた楽曲。「インドの人に牛乳の素晴らしさを知って欲しい」という思いが込められています。
GO TO HEAVEN: ホテルのペイチャンネルがきっかけで完成した楽曲です。
PERFECT LOVE: レコード会社の担当者に促され、勢いで作り上げた楽曲。
田村淳も大爆笑したエピソードがあります。
*
涙〜アルバムバージョン〜: 狩野名義のシングル「ラブハリケーン」のカップリング曲をアルバムバージョンで収録。アルバム収録曲の中で最も古い楽曲です。
チャート成績
オリコン週間アルバムランキングで初登場9位を記録し、9週にわたってチャートイン。Billboard JAPANの
インディーズアルバム&シングルチャートでは初登場1位を獲得し、2週連続1位を記録しました。狩野にとって初のトップ10入りを果たした作品です。
まとめ
『50TA』は、お笑い芸人・
狩野英孝の音楽センスが光る、異色のオリジナルアルバムです。バラエティ番組から生まれた企画ながら、
オリコンTOP10入りを果たすなど、音楽ファンからも高い評価を得ました。笑いと音楽が融合した、唯一無二の世界観をぜひ体感してみてください。