9条ネット

9条ネットの概要

9条ネット（きゅうじょうネット）は、日本の政治団体で、憲法第9条の守護を目的として設立されました。2007年に創設され、同年の第21回参議院議員通常選挙では候補者を擁立しました。この団体は、新社会党やみどりのテーブルと密接な関係を持っていますが、2004年に設立された市民団体「九条の会」とは異なる組織です。

設立と目標

当団体は、憲法9条や日本国憲法の精神を維持することを目標として2007年2月に結成されました。設立当初から、憲法を改正することに対する警戒心と、市民の意識を高めることを重視して活動しています。設立者の一員である前田知克が代表を務め、共同代表には糸井玲子や伊佐千尋、伊藤誠、北野弘久、土屋公献、藤田恵、矢山有作などが名を連ねています。

選挙活動

2007年7月、9条ネットは参議院選挙において比例区に候補者を擁立しました。同時に、社会民主党や日本共産党に対して共同行動を呼びかけましたが、社民党からは明確な拒絶の回答がありました。社民党の又市征治は、9条ネットの行動に対し厳しい批判の声を上げ、9条ネットは選挙区での候補者支援を維持しながらも、比例区での協力の呼びかけは断念しました。結果としては、得票の少なさから議席獲得に至らず、擁立したほとんどの候補者が供託金を没収されるという結果となりました。

組織の存続と変化

選挙後、9条ネットの存続が議論されましたが、当面は活動を続けることが確認されました。地方組織はそれぞれの地域に任せられ、多くは存続しているものの、一部の組織は解散しています。公式サイトは閉鎖され、地方組織の多くも更新が止まりましたが、名称を変更して活動を続けている組織も存在しています。総務省の政治団体名簿には、2011年以降9条ネットの名は掲載されていない状態です。

市民運動との関わり

2015年以降、安保法案に反対する市民運動が活発化し、それを契機に民主党と共産党が接近しました。これにより社民党や新社会党、みどりのテーブルも野党共闘に参加し、9条ネットの方針とも関連して新たな政治の潮流が生まれてきました。

主要な立候補者

9条ネットの選挙活動においては、様々な分野からの候補者が名乗りを上げました。著名な候補者には作家の天木直人やミュージシャンのZAKI、さらに元市議や理事長職にあたる人物が多数おり、幅広い支持を集めようとしました。

結論

9条ネットは日本における憲法9条の重要性を訴える活動を行い続け、今後の政治的な議論においてもその活動の影響は避けて通れません。日本社会における憲法の理解とその運用を見守りながら、引き続きの活動が期待されます。

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