AXIA (斉藤由貴のアルバム)

アルバム『AXIA』の概要

『AXIA』は、1985年6月21日に発売された斉藤由貴の初めてのスタジオ・アルバムです。発売元はキャニオン・レコードで、当時の規格品番はLPがC28A0416、カセットテープが28P6438、CDがD32A0096です。このアルバムは、心を込めて歌われた楽曲が収録されており、特に斉藤由貴のデビューシングル「卒業」に始まる数曲が注目されています。アルバム名の「AXIA」は、ギリシャ語で「高貴なもの」という意味を持つ言葉から派生しています。

収録曲のハイライト

このアルバムには、代表曲として「卒業」「白い炎」「青春」などが収録されています。これらの曲は、斉藤の歌手デビューを象徴するだけでなく、若者たちの思い出や感情を代弁する重要な楽曲でもあります。それぞれの曲には、青春の葛藤や喜び、悲しみが巧みに表現され、聴く者の心に響くものがあります。

「卒業」は特に有名で、明星食品のCMソングにも使用されました。この曲は、彼女のデビューを飾る楽曲として、若い世代の間で広がりました。また、

「白い炎」は、当時放送されていたTVドラマ『スケバン刑事』の初代主題歌であり、ドラマの世界観に合った情熱的なバラードとして、多くの人々の記憶に残っています。さらに、同ドラマの挿入歌「手のひらの気球船」も収録されており、アルバム全体のストーリー性を高めています。

音楽の再評価と特別版の発売

『AXIA』は、その後も形を変えて再リリースされることが多く、2003年にはリマスタリングされたCD-BOXが発売されました。このボックスは限定生産であり、現在では入手が難しい貴重な音源となっています。さらに、2009年には高音質再生が特徴のHiQualityCD（HQCD）として再発売され、歌詞ブックレットには制作プロデューサー・長岡和弘のコメントも掲載されています。

アルバムに寄せられた思い

このアルバムがリリースされた85年には、アーティストとしての斉藤由貴の活躍も目覚ましく、彼女の歌声に感動した鈴木慶一が、たこ八郎の死を悼んだアンサーソング「悲しい知らせ」を作ったとされています。このエピソードは、アルバムがもたらした影響とその深い感情的な結びつきを示しています。

楽曲のカバーと影響

収録されている「AXIA 〜かなしいことり〜」は、銀色夏生によって提案された曲で、様々なアーティストによってカバーされています。松本典子や乙葉、コトリンゴ、上白石萌音など、多くの歌手たちがそれぞれの解釈でこの楽曲を歌い上げ、斉藤由貴のオリジナルと異なる魅力を加えています。これにより、『AXIA』はただのアルバムにとどまらず、斉藤由貴の音楽の可能性を広げる作品となりました。

終わりに

『AXIA』は、斉藤由貴の歌手としての出発点であり、彼女の音楽活動における重要な一歩を示しています。このアルバムを通じて、聴く人々は懐かしさや青春の思い出を追体験し、彼女の歌声に共感することでしょう。

もう一度検索