Au one net

au one net（エーユーワンネット）

au one netは、KDDIが運営するインターネットサービスプロバイダ事業です。ダイヤルアップ接続、ADSL（現在は終了）、光回線、モバイル接続など、多様な接続サービスを提供しています。

沿革

au one netの歴史は、複数のISP事業の統合と変遷を経て現在に至ります。

1997年7月: 第二電電株式会社（DDI）がISP事業「DION」（ディオン、DDI Integrated Open Networkの略）を開始しました。この時のAS番号は4732（DDI）です。
1997年: 日本高速通信（TWJ、テレウェイ）がISP事業「Sirius」（シリウス）を開始しました。ドメイン名はteleway.or.jpで、AS番号は4703（TELEWAY）です。
1998年: 国際電信電話（KDD）がISP事業「NEWEB」（ニューウェブ）を開始しました。ドメイン名はneweb.ne.jpです。
1998年: KDDコミュニケーションズ（KCOM、KDDの子会社）がISPサービス「KCOMインターネットサービス」を開始しました。ドメイン名はkcom.ne.jp、AS番号は4702（KCOM）です。
1998年12月: KDDがテレウェイを吸収合併し、SiriusはNEWEBに統合されました。
2000年10月: DDI、日本移動通信株式会社（IDO）、KDDの3社合併により、株式会社ディーディーアイ（現・KDDI株式会社）が発足しました。KDDのNEWEBはDDIのDIONに統合されました。
2005年3月: KCOMインターネットサービスはKDDIグループ再編のためサービスを終了し、DIONへの新規入会者には優待特典が付与されました。
2007年9月27日: サービス名称が「au one net」に変更されました。同時に、au携帯電話とPCのネットワークサービスのシームレス化を目指し、ポータルサイト「au one」が統合されました。これは、au携帯電話向けの「EZトップ」、PC向けの「DION」ポータル、EZwebコンテンツ案内サイト「DUOGATE」の3サイトを統合したものです。
2010年9月: 請求書が「WEB de 請求書」に切り替わり、紙請求書が有料化（52円税込）されました。
2013年3月21日: au one netメールサービスがリニューアルされ、メールボックス保存容量が5GBに、保存期間が無期限となりました。また、WEBメールが標準サービスとなりました。
2015年9月30日: ADSLサービスが終了しました。
2017年10月31日: 1999年から提供されていた無料のホームページ作成サービス「ホームページ公開代理サービス」が終了しました。

LOVELOG

LOVELOG（ラヴログ）は、DIONおよびau one netで提供されていたブログサービスで、2004年8月2日に開始されましたが、2014年6月30日にサービスを終了しました。

安全性

顧客情報流出事件

2003年12月18日、DION利用者3,996,789名分の情報が外部に流出しました。これは当時、Yahoo! BB顧客情報漏洩事件に次ぐ大規模な情報漏洩事件でした。この事件は、KDDIの委託社員によるものと判明しています。流出した情報は以下の通りです。

性別：26,493名分
生年月日：98,150名分
連絡先メールアドレス：447,175名分

電子メールの脆弱性

au one netの電子メールサービスでは、かつて通信内容の秘匿化のためのSSLに対応していませんでしたが、現在は受信プロトコルでPOP over SSL（POPS）、送信プロトコルでSMTP over SSL（SMTPS）およびSTARTTLSによるSSL通信に対応しています。また、セキュリティ上の推奨はされていませんが、平文でパスワードを送受信することなく認証が行えるAPOPも提供されています。ただし、APOPは2007年にIPAがSSLへの置き換えを推奨しているため、利用には注意が必要です。

脚注

関連項目

au one
ネットビレッジ（現・fonfun） - かつて日本高速通信と業務提携し、インターネットサービスプロバイダ「テレウェイシリウス」を展開。

外部リンク

au one net 公式ウェブサイト （日本語）

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