Auto GP

Auto GP（オートジーピー）

Auto GPは、2010年から2015年の間、主にヨーロッパで行われたフォーミュラカーによるモータースポーツシリーズです。このカテゴリーは、2009年まで存在していたユーロ3000選手権が発展的に解消される形で誕生しました。ユーロ3000ではF3000規格の車両が使用されていましたが、Auto GPは独自の車両規定を持っていることが特徴です。さらに、このシリーズでは中古車を有効活用する点も共通しています。

本シリーズで使われる車両とエンジンは、2005年から2008年の間にA1グランプリで実際に使用されたものです。両シリーズの共通点として、シャシーはローラ製でありエンジンはザイテック製が採用されています。

初年度とスポンサーシップ

2010年には、イタリアのオンラインポーカーサイト「PartyPoker.it」がシリーズ全体の冠スポンサーとして名を連ねました。この年は全6イベント、12レースが開催され、各イベントにおいて20万ユーロの賞金が用意されました。特に優勝者には8万ユーロが贈られるなど、競技の激しさが伺えます。

近年では、世界ツーリングカー選手権（WTCC）との併催が行われ、ヨーロッパだけでなくアフリカやアメリカでもレースが実施されるようになりました。これにより、全体で7イベント、14レースが行われる状況となりました。

参戦費用と比較

参戦費用については、Auto GPが5,500万円で参加できたのに対し、同時期のGP2シリーズやフォーミュラ・ルノー3.5はそれぞれ1億以上の予算が必要だったことから、比較的手頃なクラスであったことがわかります。この点は、さまざまなチームが参戦を決める要因となったでしょう。

シリーズの終焉と統合

2015年には全7戦が計画されていましたが、参加チームの増加を図るためにFA1チャンピオンシップシリーズと統合されることになりました。しかし、FA1のチームはすべて撤退し、さらにFIAが発表したF1のスーパーライセンス発給の新指針においてもこのカテゴリーは対象外となり、エントリー数が減少しました。

やむを得ず開幕戦のモロッコが中止となるなど、厳しい状況が続きました。シリーズの存続が危ぶまれる中で、最終的には第3戦ポール・リカールの前に一時休止の発表がなされ、そのまま自然消滅する形となりました。

結論

Auto GPは短期間ではありますが、独自の魅力を持ったレースカテゴリーとして、多くのファンや選手に親しまれました。その革新的な試みや、モータースポーツ界の中での重要な役割を果たしたことは評価されるべきかもしれません。

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