BB Satellite

BB Satellite株式会社について

BB Satellite株式会社は、ソフトバンク株式会社の子会社であり、衛星通信を活用したサービスの企画、技術研究、事業化を推進する企業です。2019年1月1日に、ソフトバンク サテライト プランニング株式会社から商号を変更しました。

事業の背景

現在、大手移動通信会社ではインマルサット、イリジウム、ワイドスター、スラーヤなどの通信衛星を利用した衛星電話サービスが提供されています。しかし、これらのサービスは端末の携帯性が低く、料金プランも高額であるため、国内での普及台数は約10万台にとどまっています。

そこでBB Satelliteは、日常的に利用する携帯電話端末と従来型の料金プランでも、山間部や災害時などに衛星回線を介して通話やメールができるようにすることを目指しています。この目標を達成するために、端末メーカーと協力して端末の小型化を進めるとともに、情報通信研究機構（NICT）と共同で、上空約3万6千キロメートルの衛星から安定かつ効率的に電波を照射する技術の研究開発に取り組んでいます。

これらの技術が確立すれば、2020年を目処に自社で衛星を打ち上げる計画です。総事業費は約1千億円規模と見込まれていますが、このプロジェクトは総務省の補助事業に採択され、2014年度から2016年度の間に最大で年間3億5千万円の補助金を受けています。また、人工衛星の技術や運用ノウハウを得るために、航空機メーカーであるボーイング社からの出資も受けています。

さらに、ソフトバンクの基地局側では、すでにタイコム社のIPSTARを無線エントランスとして利用している事例もあります。

沿革

2009年3月18日: AeroMobile ASとローミング協定を締結し、インマルサットを用いた「機内ケータイ」サービスを開始しました。
2010年12月22日: 広島県に多言語観光ナビゲーションシステム「ふらっと案内」が採用され、同システムの運用で「みちびき」の実証実験に参画しました。
2011年10月14日: 博物館網走監獄で「みちびき」を活用した実証実験が行われました。
2012年12月14日: ソフトバンクがスラーヤ回線を借りて衛星携帯電話事業への参入を表明しました。
2013年2月28日: ソフトバンクが衛星電話サービスを開始しました。
2013年3月1日: 3.3GHz帯無線通信や衛星通信回線を使った「気球無線中継システム」を発表しました。
2013年7月26日: 高精度衛星測位サービス利用促進協議会（QBIC）にソフトバンクモバイルが参加しました。
2013年10月25日: 衛星測位利用推進センター（QZSS）と「みちびき」を利用した共同実証実験が種子島で行われました。
2014年3月11日: ソフトバンク サテライト プランニング株式会社が設立されました。
2014年6月27日: 太平洋フェリー「きそ」において、衛星回線を利用した携帯電話のサービス圏外で公衆無線LANサービスを提供しました。
2014年9月19日: 2020年までに通常の携帯電話を衛星回線に対応させる研究開発に着手することを発表しました。
2015年2月10日: 超高速インターネット衛星「きずな（WINDS）」を活用し、硫黄島に携帯エリアを構築しました。
2015年3月9日: ボーイング社がソフトバンク サテライト プランニングへの出資を表明しました。（出資比率は1割未満）
2019年1月1日: ソフトバンク サテライト プランニング株式会社から、BB Satellite株式会社に商号変更しました。

関連情報

ソフトバンク: 親会社であり、グループ全体で通信事業を推進しています。
独立行政法人情報通信研究機構 (NICT): 衛星通信技術の研究開発で協力しています。
ボーイング: 人工衛星の技術や運用ノウハウ提供で協力しています。

外部リンク

BB Satellite株式会社
高精度衛星測位サービス利用促進協議会
「準天頂衛星システム利用実証事業」提案書補足資料

BB Satellite株式会社は、衛星通信技術を通じて、より便利で安心な社会の実現を目指しています。

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