BBモバイルポイント

概要

BBモバイルポイントは、ソフトバンク株式会社が提供する公衆無線LANサービスです。このサービスは、2005年10月に、それまで日本テレコム（現在のソフトバンク）が提供していた「モバイルポイント」と、ビー・ビー・テクノロジー（現在のソフトバンク）の「Yahoo! BBモバイル」という二つのサービスが統合されて誕生しました。

「モバイルポイント」は、JR東日本との共同実験を経て2004年4月に正式にサービス提供が開始されたもので、主に駅構内での無線インターネット接続を目的としていました。一方、「Yahoo! BBモバイル」は2002年4月から提供されていたサービスです。これらの歴史的経緯から、BBモバイルポイントのサービスエリアは現在も、JRの駅構内やその周辺施設、マクドナルドなどの広く展開する飲食店、空港、ホテルといった多様な場所を中心に広がっています。

サービスの提供形態としては、ホールセール（卸売）型を採用しており、一般の利用者は主に提携しているインターネットサービスプロバイダ（ISP）が提供するオプションサービスに加入することで利用するのが一般的です。しかし、これ以外の利用方法も存在します。例えば、ワイヤレスゲートのような公衆無線LANサービスを専門に扱うプロバイダや、ローミングに対応しているプロバイダと契約することでも利用可能です。さらに、ファミリーマート店内に設置されているFamiポート端末を利用して、1日、2週間、3か月といった期間のプリペイドIDを購入し、手軽に利用することもできます。

技術的特徴

BBモバイルポイントの基幹インフラには、主にYahoo!BBで用いられていたADSL回線が活用されています。ADSLの性質上、接続地点ごとに通信速度にばらつきが生じやすく、他の光ファイバーなどを主に使用する公衆無線LANサービスと比較すると、通信速度が比較的遅い傾向が見られる場合があります。

無線LANの標準規格としては、IEEE 802.11b、IEEE 802.11g、IEEE 802.11a、IEEE 802.11nに対応しています。ただし、2015年1月時点の情報では、IEEE 802.11nおよびIEEE 802.11a規格に対応しているスポットは一部に限られていました。

インターネット接続を利用するためには、Wi-Fiデバイス側でBBモバイルポイントのSSIDを検出して接続設定を行う必要があります。これに加え、Webブラウザを開いた際に表示される認証ページで、契約時に発行されたユーザー名とパスワードを入力し、認証を完了させる必要があります。

国際ローミングサービスにも対応しており、Boingo Wireless、Fiberlink Communications、iPass、WeRoamといった海外の主要なローミングプロバイダを経由して、海外の対応エリアでもBBモバイルポイントを利用できる場合があります。

主なサービスエリア

BBモバイルポイントは、以下のような場所で利用可能です。

マクドナルド
ドトールコーヒー
銀座ルノアール
JRの主要駅構内
東海道新幹線車内
成田エクスプレス車内
成田国際空港をはじめとする主要空港
東急ホテルズ
ホテルニューオータニ
ホテル法華クラブ
ロイヤルパークホテルズ

この他にも、様々な飲食店、商業施設、宿泊施設などでサービスが提供されています。

提携プロバイダ・通信会社

BBモバイルポイントは、多数のプロバイダや通信会社と提携することでサービスを提供しています。以下に主な提携先を示します。

現在の主な提携先

[ソフトバンク]
ODN
SpinNet
ULTINA lnternet/IP-VPN/Wide Ethernet
@nifty
ワイヤレスゲート
ワイヤ・アンド・ワイヤレス（Wi2 300ローミング対応）
エコネクト

過去に提携していた主なプロバイダ・通信会社

NTTコミュニケーションズ（HOTSPOTでのローミング対応、OCN契約必須条件あり。2022年9月30日利用終了。）
BBIQ（独自の提携は解消済み、現在はワイヤ・アンド・ワイヤレス提供のBBIQオリジナルプランで利用可能）
Yahoo!（Yahoo!無線LANスポット/Yahoo! BB、2019年10月31日提携終了）
* So-net|so-net（2021年3月31日終了）

これらの提携を通じて、BBモバイルポイントは多くのユーザーに公衆無線LANサービスを提供しています。

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