BIMライブラリ技術研究組合

BIMライブラリ技術研究組合（BLCJ）について

BIMライブラリ技術研究組合（Building information modeling Library Collaborative research association of Japan、以下BLCJ）は、技術研究組合法に基づき、国土交通大臣の認可を受けて設立された組織です。2019年8月23日に発足し、BIM（Building Information Modeling）の普及を促進するため、建築業界で共通利用できる情報インフラとしての設備機器や建築部品などのライブラリ整備に取り組んでいます。

設立の背景

BLCJの前身は、一般財団法人日本建設情報総合センター（JACIC）が2015年10月30日に立ち上げた「BIMライブラリーコンソーシアム」（BLC）です。JACICは、1999年から2015年まで建設業振興基金に設置されていた「設計製造情報化評議会」（C-CADEC）が開発した「BE-Bridge」と「Stem」を2015年4月14日に継承しており、BLCはその成果を引き継ぐ形で発足しました。これらの資産は、BLCJの発足に伴い、同組合へと引き継がれています。

BLCJの活動

BLCJは、BIMオブジェクト標準の策定を重要な活動としています。2019年10月にはVer1.0が公開され、2023年12月12日には最新版であるVer2.0が公開されました。BLCJ事務局が編纂したVer2.0の主な特徴は以下の通りです。

国際標準との連携: 英国のNBSオブジェクト標準の構造を基盤としつつ、日本の建築基準に適合するよう細やかに調整されています。
実務者視点: 設計、施工、製造の各段階で必要となる情報を属性情報に標準化し、2025年度に予定されるBIMを用いた建築確認を支援します。
用語の対応: 公共建築工事標準仕様書との用語の対応を図っています。
分類コード: 国内向けのCI-NETコードと、国際標準であるISO12006-2に基づくUniclassを採用し、OmniClassとの対応も考慮しています。
対象品目の拡大: 太陽光発電装置やダンパーなどの設備機器を対象に加え、標準化を推進しています。

標準と解説書

BLCJは、BIMオブジェクト標準とともに、解説書やパラメータリストを公開しています。2023年12月12日には、以下の資料が公開されました。

BLCJ BIMオブジェクト標準 解説書 パラメータリスト
BLCJ BIMオブジェクト標準 建築属性項目リスト 解説書

これらの資料は、建築部会 属性情報WGが編纂しており、BIMオブジェクトの属性情報やパラメータに関する詳細な情報を提供しています。

さらに、以下の仕様解説書も公開されています。

建築意匠・建具 仕様解説書（窓・シャッター・ドア）
建築意匠・機器 仕様解説書（トイレ）
建築意匠・機器 仕様解説書（エレベーター）

構造標準

BLCJは構造標準にも取り組んでおり、2021年3月31日に「BLCJ構造標準」と「パラメータリスト(excel)」の第1版を公開しました。最新版は2023年12月12日に公開された改訂5版です。これは建築部会 構造WGが編纂しています。

その他の活動

BLCJは、施工計画BIMにおける仮設オブジェクトの整備も行っています。一般財団法人日本建設業連合会、日本建設機械工業会と共同で整備したサンプルオブジェクトと関連資料を、日本建設業連合会のウェブサイトで公開しています。

過去の活動

過去には、BLCJ設備仕様に関する活動も行っており、2021年3月22日に「BLCJ設備部会2020年度仕様書編成概要」と「仕様属性情報一覧・機器分類コード一覧」が公開されています。

関連情報

BLCJの活動は、以下の項目と密接に関連しています。

BIM
Industry Foundation Classes
buildingSMART
BE-Bridge
CI-NET
ISO_12006-2
Uniclass
OmniClass (en:Uniformat)
一般財団法人 日本建設情報総合センター (JACIC)

BLCJは、BIMの普及と効率的な利用を促進するため、積極的な活動を続けています。

外部リンク

BIMライブラリ技術研究組合
* BLCJ BIMオブジェクト標準

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