BLOWIN'

B'zの代表曲「BLOWIN'」：魅力と歴史を紐解く

1992年、日本の音楽シーンに衝撃を与えたB'zの10枚目のシングル「BLOWIN'」。オリコンチャートでは『TIME』との両A面シングルとして扱われ、多くのメディアでもそのように紹介されることが多いですが、公式発表では「BLOWIN'」がA面シングルとして位置づけられています。この2曲は非常にシームレスに繋がっていて、1曲目と2曲目の間にはほとんど間がない構成となっています。

このシングルは、発売と同時に大きな話題を呼びました。その理由は、楽曲のクオリティの高さだけではありません。キャッチーなメロディーと力強いサウンド、そして歌詞に込められたメッセージ性が多くのリスナーの心を掴んだのです。特に印象的なのは、サビに入る直前に聞こえる、飛行機のジェット音のような効果音。実はこれは、シンセサイザーの音を逆回転させたものだという、意外な事実が明らかになっています。

「BLOWIN'」は、アップテンポなポップ・ロックナンバーです。歌詞には「KO」などの言葉が登場し、ボクサーを連想させる描写が散りばめられています。この力強いサウンドと、どこか切ないメロディーのバランスが、楽曲の大きな魅力となっています。

リリース後、瞬く間に人気を博し、オリコンチャートでは2週連続で1位を獲得。初動売上は58.7万枚、累計売上は176万3970枚という驚異的な数字を記録し、B'zのシングルとしては3番目に高い売上を誇るミリオンセラーとなりました。その功績は、第7回日本ゴールドディスク大賞のベスト5シングル賞受賞という形で称えられています。

さらに「BLOWIN'」は、ライブでも定番曲として演奏され続けています。特に印象的なのは、ラストサビのアレンジと、アウトロでの「BLOWIN' IN THE WIND」との掛け合い。この演出は、長年に渡るライブの歴史の中で培われた、B'zのライブパフォーマンスの粋を集めたものと言えるでしょう。2020年に行われた無観客配信ライブ『B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820-』のDay5内で行われた「B'z LIVE演奏回数ランキング」では、2020年時点で9位にランクインするなど、その人気は衰えることを知りません。

一方、カップリング曲の「TIME」も、B'zの歴史において重要な位置を占めています。1992年の『B'z LIVE-GYM Pleasure '92 "TIME"』ツアータイトルにもなっているこの曲は、オリジナルアルバムには未収録ながら、ベストアルバム『B'z The Best "Treasure"』、『The Ballads 〜Love & B'z〜』、『B'z The Best "ULTRA Treasure"』の3作品に収録されています。2nd beatの曲としては最多収録という記録も持っています。さらに、「TIME」のソングレスバージョンは、テレビ朝日『ステーションEYE』のオープニングテーマにも起用されました。

「BLOWIN'」は、カルビー「ポテトチップス」のCMソングにも起用されており、メディアへの露出も豊富でした。楽曲自体の魅力に加え、これらのタイアップも、シングルの大ヒットに貢献したと言えるでしょう。

「BLOWIN'」は、B'zの代表曲として、長年にわたって多くのファンから愛され続けています。その理由を一言で言い表すならば、時代を超えて響く、普遍的な魅力を持っているからでしょう。アップテンポなサウンド、心に響く歌詞、そして、ライブでの圧倒的なパフォーマンス。これらの要素が融合し、唯一無二の楽曲として輝き続けています。

楽曲制作においては、松本孝弘がギター演奏と作曲・編曲、稲葉浩志がボーカルと作詞を担当。明石昌夫が編曲、田中一光が「TIME」のドラム演奏に参加しています。また、B+U+Mも参加しています。

数々のライブ映像作品にも収録されており、そのパフォーマンスは見る者を圧倒するものです。カバーも存在し、THE RANKIN FILE PROJECTや茅原実里など、様々なアーティストによって演奏されています。

「BLOWIN'」は、単なる一曲以上の意味を持つ、B'zの歴史を語る上で欠かせない重要な楽曲なのです。

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