BMPT

BMPT テルミナートルの概要

BMPT（Боевая Машина Поддержки Танков）、通称「テルミナートル」は、ロシア製の装甲戦闘車両であり、「戦車支援戦闘車」を意味しています。この車両は、特に歩兵による対戦車攻撃から戦車を守るために設計されており、第一次チェチェン紛争の教訓を基に開発されました。T-72戦車の車体を基にして無人砲塔を装備し、様々な対歩兵装備を備えています。

BMPTの開発背景

従来、戦車の保護は随伴する歩兵に依存していましたが、実戦では歩兵が敵の攻撃にさらされ、効果的な支援ができない状況が多く見受けられました。このため、BMPTは「戦車随伴歩兵の超強化版」として誕生し、対ゲリラ戦において重要な役割を果たすよう設計されています。

BMPTは、主に自動擲弾発射機と誘導ミサイルにより、敵の歩兵や敵拠点に対抗する能力を持っています。特に、堅固な防御を持つ敵に対しても長距離からの正確な攻撃が可能です。また、この車両は装甲兵員輸送の能力を持たず、専ら支援火力に特化しています。

運用方法

BMPTは、通常2両の戦車に対して1両のBMPTという編成で運用され、特に市街戦での戦車の護衛に用いられます。乗員は5名で、周囲の警戒や照準を精密に行うための多様な視察装置が搭載されています。これにより、昼夜を問わず効果的な戦闘が可能です。

ロシア陸軍は、この車両を機甲部隊に統合し、2010年からの配備を計画していましたが、調達計画の見直しにより配備は難航しました。しかし、BMPTは国外への販売も行われており、2011年にはカザフスタンに10両、2016年にはアルジェリアに300両の契約が結ばれています。

2017年にはシリアに派遣され、実戦での運用が始まりました。この結果、BMPTの実用性が評価され、ロシア軍内での導入が早急に決定されました。その後、2022年のウクライナ侵攻で再び注目を集め、描かれた映像にはBMPTの姿が確認されています。

設計と構造

BMPTは、T-90の車体を元に無人砲塔を恐る新たに設計しています。砲塔には高度な火器管制装置を備えており、機関砲と対戦車ミサイルを搭載し、360度の旋回が可能です。特に、夜間や視界不良時でも行動できるように多くの視察機器が装備されています。

兵器としては、30mm機関砲や7.62mm機関銃、対戦車ミサイルが搭載され、特に近接戦闘において高い効果を発揮します。加えて、車体には増加装甲や爆発反応装甲を追加することが可能で、耐久性が向上しています。

バリエーション

• - BMPT（基本型）：初期モデル。
• - BMPT「テルミナートル2」：多くの改良が施されたモデル。
• - BMPT-72：T-72を基にした輸出用モデル。

ロシア陸軍や輸出先国において、BMPTは重要な戦力として位置付けられています。今後の運用や発展が注目される兵器です。

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