Call of Duty: Roads to Victory

『Call of Duty: Roads to Victory』

『Call of Duty: Roads to Victory』は、PlayStation Portable向けに制作されたファーストパーソン・シューティングゲームで、2007年3月13日にリリースされました。本作は、コール オブ デューティシリーズにおいて携帯機専用の作品としては三作目にあたり、これまでにN-GageやPocket PCでリリースされたタイトルに続く形で登場しました。日本では公式に発売されていないため、その存在はあまり知られていないかもしれません。

ゲーム内容

キャンペーンモード

本作のキャンペーンモードでは、第二次世界大戦を舞台にしたさまざまなミッションが用意されています。プレイヤーはアメリカ軍、カナダ軍、イギリス軍の三つのキャンペーンから選び、それぞれ異なるミッションを体験できます。アメリカ軍の任務には、マーケット・ガーデン作戦、アヴァランチ作戦、デトロイト作戦が含まれ、カナダ軍はスヘルデの戦い、インファチュエイト作戦、ブロックバスター作戦が用意されています。イギリス軍のミッションは、再びマーケット・ガーデン作戦やヴァーシティ作戦が採用されています。総計で14のレベルが用意されており、プレイヤーはそれぞれの歴史的な戦闘を再現しながら進んでいきます。

マルチプレイヤーモード

マルチプレイヤーモードでは、最大6人までのプレイヤーがアドホック通信を利用して対戦できます。用意されている9つのマップでは、デスマッチ、チームデスマッチ、キャプチャーザフラッグ、ホールドザフラッグ、キングオブザヒルなど、さまざまなゲームモードで競い合うことが可能です。この対戦形式は、仲間と協力したり、敵と戦ったりする楽しさを提供しています。

開発背景

『Roads to Victory』は、PlayStation Portableでリリースされた唯一のコール オブ デューティ作品です。その後、2012年にはPlayStation Vita向けに『コール オブ デューティ ブラックオプス ディクラシファイド』が登場しましたが、それまでの携帯ゲーム機向けの作品は、ニンテンドーDS用のものが多く、特にPSP向けの作品としては特筆すべき存在といえるでしょう。また、北米版の『コール オブ デューティ ブラックオプス ディクラシファイド』には、Roads to Victoryの無料ダウンロードコードが付属されているため、購入すればVitaでもプレイ可能です。

評価

本作は、様々な評価を受けました。IGNでは10点満点中6.6点、GameSpotでは6.2点と、やや辛口な評価がされました。GameSpyでは、AIの挙動が「印象的でない」「滑稽」とされ、当初期待されていた「素晴らしいプレゼンテーション」に対して、ゲームそのものの評価が低いことが指摘されました。さらに、バグについても批判の声が上がり、「全ての建物がぼやけて消えたり、理由もなく動けなくなる」などの問題がゲーム体験を損なう原因となったとされています。操作性についても、Sunday Mailからは方向キーやボタンの役割が逆転するようなぎこちない設計が、大きな欠点として挙げられています。

このように、『Call of Duty: Roads to Victory』は、魅力的なテーマとコンセプトを持ちながらも、技術的な問題や評価の分かれる要素が存在する作品です。

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