N-Gage

N-Gage（エンゲージ）とは

N-Gageは、2003年10月7日にノキアが市場に投入したポータブルゲーム機能を持つ携帯端末です。名称の読み方は「エヌゲージ」ではなく、「エンゲージ」と発音されます。この製品は、特にゲームと携帯電話の機能を統合した製品として注目を集めましたが、GSM携帯電話であるため、日本と韓国では発売されることはありませんでした。

概要

N-GageはSymbian OS S60プラットフォームを採用しており、GSM900、1800、1900MHz帯に対応しています。このため、ノキアはPDA的な機能をも取り入れ、To-Doリスト、計算機、単位変換などの便利なツールを提供しています。また、ゲームソフトはマルチメディアカードを介して供給されており、有名ゲーム会社であるセガ、タイトー、エレクトロニック・アーツなどが制作に携わっています。更に、S60プラットフォームによって、別売りのゲームソフトだけでなく、多くのフリーウェアやシェアウェアも利用できます。

ハードウェアデザイン

外観は典型的な携帯ゲーム機のデザインで、ゲーム専用の方向ボタンと、通話用の数字ボタン（および#、*ボタン）を搭載しています。通話を行う際には、本体の上部を耳と口に近づけて使用します。数字ボタンの中でも、5と7が他のボタンよりも高く設計されており、ゲームプレイ時にはこの2つのボタンが特に利用されます。裏蓋を開けると、SIMカードとマルチメディアカードのスロットが見えます。初期型ではメモリーカードを入れ替える際に裏蓋とバッテリーを外す必要がありましたが、改善版の「N-Gage QD」ではメモリーカードのホットスワップが可能になりました。

主要機能

N-Gageは多彩な機能を持ち合わせています。その中にはBluetooth機能やFMラジオ機能（87.50Mhz～108.00Mhz）、デジタル音楽プレイヤー、RealOneプレイヤーなどが含まれています。そして、英語、ドイツ語、フランス語などをサポートする多言語対応も魅力の一つです。

仕様

このデバイスの画面表示は176×208ドットで、同時に4096色を表示する能力を持っています。サイズは133.7×69.7×20.2mm、内部メモリーは4メガバイト（マルチメディアカードで拡張可能）です。バッテリーの持続時間は、ゲームの場合は3～6時間、通話時は2～4時間、MP3再生時には8時間、FMラジオは20時間、待受けでは150～200時間となります。

主なソフトウェア

主なソフトウェアの一例として、後にリリースされた「N-Gage QD」が挙げられます。これにより、ユーザーは更に多彩なゲーム体験を楽しむことができました。

まとめ

N-Gageは当時の革新的なデバイスとして、携帯電話とポータブルゲームの融合を実現しましたが、その普及には限界がありました。とはいえ、今でも懐かしいゲーム機と携帯電話の歴史の一部として、多くのファンに記憶されています。

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