Calligra Suite

Calligra Suiteは、KDEプロジェクトによって開発されている、自由かつオープンソースのオフィススイートです。以前はKOfficeという名称で知られていましたが、2010年12月に現在の名称に変更されました。このスイートは、Linux、FreeBSD、Windows、macOS、Haiku OSといった様々なオペレーティングシステムに対応しており、GPLやLGPLなどのライセンスの下で配布されています。

歴史と進化

Calligra Suiteの前身であるKOfficeは、当初UNIX向けに設計されていましたが、バージョン2.0からmacOSとWindowsにも対応しました。開発チームは、アプリケーション間のバグを減らし、ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、各アプリケーション間で基礎的な構造を共有する方針を採っています。また、OpenDocumentのライブラリを開発し、他のKDEアプリケーションでもOpenDocumentファイルを容易に扱えるようにする計画も進められています。

バージョンと変更点

KOffice 2.0 (2009年5月28日): プラットフォームリリース。新しいUIのプレビュー版が含まれています。
KOffice 2.1 (2009年11月24日): バージョン2.0の改良と機能追加が行われました。
KOffice 2.2 (2010年5月27日): 安定性が向上し、プロジェクト管理ソフトウェアKexiが復帰、OOXMLの読み込みに対応しました。
KOffice 2.3 (2010年12月31日): 実用的なKritaがリリースされました。
Calligra Suite 2.4 (2012年4月11日): 名称変更後初のリリースとなりました。
Calligra Suite 2.5 (2012年8月13日): 2度目の安定版リリース。デスクトップ版とモバイル版のCalligra Suiteが提供開始されました。
Calligra Suite 2.6 (2013年2月5日): 電子書籍作成・編集ツールCalligra Authorがリリースされました。

構成

Calligra Suite（旧KOffice）は、以下のソフトウェアを含んでいます。

Calligra Words: ワードプロセッサ
Calligra Sheets: 表計算ソフトウェア
Calligra Stage: プレゼンテーションソフトウェア
Calligra Krita: ペイントソフトウェア
Calligra Gemini: 様々なデバイスでの利用を想定したインターフェース
Calligra Flow: フローチャートと図の作成ツール
Calligra Plan: プロジェクト管理ツール
Calligra Author: 電子書籍作成・編集ツール

標準ファイルフォーマット

標準のファイルフォーマットとして、OpenDocument形式を採用しています。これにより、他のオフィススイートとの互換性が確保されています。

まとめ

Calligra Suiteは、オープンソースでありながら、ワードプロセッサ、表計算、プレゼンテーション、ペイントなど、多岐にわたる機能を提供する包括的なオフィススイートです。KOfficeからの進化を経て、様々なプラットフォームで利用できるようになり、多くのユーザーに利用されています。OpenDocument形式の採用や、他のKDEアプリケーションとの連携強化など、使いやすさも追求されています。

関連項目

KDE
LibreOffice
Apache OpenOffice
OpenDocument
OpenDocumentをサポートするアプリケーションの一覧
オフィススイートの比較

外部リンク

Calligra Suite（英語）
* Kexi Project - "Microsoft Access for Linux"（英語）

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