Apache OpenOffice
Apache OpenOffice（アパッチ・オープンオフィス）は、オープンソースで開発されているオフィススイートです。OpenOffice.orgの後継プロジェクトとして誕生し、IBM Lotus Symphonyの後継プロジェクトとしての側面も持ち合わせています。LibreOfficeやNeoOfficeとは、ルーツを同じくする親戚関係にあたります。
しかし、開発者不足などの問題により、2014年以降は開発がほぼ停滞状態にあります。そのため、メジャーアップデートが長らく行われておらず、同時期に派生したLibreOfficeとは機能面で大きな差が生じています。
Apache OpenOfficeは、以下の6つの主要なアプリケーションで構成されています。
Writer（ワープロ）: 文書作成や編集を行うためのアプリケーションです。
Calc（表計算）: データ分析や計算を行うためのアプリケーションです。
Impress（プレゼンテーション）: スライドを用いたプレゼンテーションを作成するためのアプリケーションです。
Draw（ベクタードローツール）: 図形やイラストを作成するためのアプリケーションです。
Base（データベース）: データベースの作成や管理を行うためのアプリケーションです。
Math（数式エディタ）: 数式を作成するためのアプリケーションです。
Apache OpenOfficeは、国際標準規格であるオープンドキュメント形式（ODF）を標準ファイル形式として採用しています。ODF以外の形式のファイルについては、インポート・エクスポートフィルターを通じて変換に対応します。ただし、LibreOfficeとは異なり、Microsoft Office形式のファイルのうち、Office 2007以降で使用されるOffice Open XML形式の書き出しには対応していません。読み込みは可能です。
Linux、macOS、Windows向けに開発されていますが、他のオペレーティングシステムへの移植も行われています。ライセンスはApache Licenseの下で配布されており、誰でも自由に使用・配布・改変が可能です。最初のリリースは2012年5月8日のバージョン3.4.0で、最新の機能追加を伴うメジャーリリースは2014年のバージョン4.1です。それ以降は、バグ修正、辞書のアップデート、稀に機能改善などのマイナーアップデートがリリースされています。
OpenOffice.orgを管理していたサン・マイクロシステムズがオラクルに買収された後、2011年4月15日にオラクルは、プロジェクトを非営利団体に管理させるのが望ましいとの声明を発表しました。2011年6月1日には、Apacheソフトウェア財団にソースコードの提供を提案しました。
Apacheソフトウェア財団は、投票を経て2011年6月13日にApacheのインキュベータープロジェクトとして承認しました。これにより、Apache OpenOfficeプロジェクトが正式に開始されました。その後、Apache財団の規定に沿ってソースコードの確認や修正が行われました。
2011年7月14日、IBMはLotus SymphonyのソースコードをApache OpenOfficeプロジェクトに寄贈することを発表し、2013年初頭にはLotus SymphonyのユーザーにApache OpenOfficeへの移行を推奨する計画も示されました。
2011年11月17日、正式なブランド名に関する投票の結果、「Apache OpenOffice」が採用され、2012年5月8日には最初の正式版であるバージョン3.4.0がリリースされました。
Apache OpenOfficeプロジェクトは、プロジェクトを継続するために必要な開発者を十分に確保できない状況が慢性的に続いています。
OpenOffice.org時代から、コミュニティメンバーは企業の意向に左右される開発方針に不満を持っていました。そのため、一部の開発者はGo-oo（旧Go-Open Office）やNeoOfficeといったフォーク版をリリースしていました。オラクルによるサン・マイクロシステムズの買収を機に、コミュニティの不満が爆発し、OpenOffice.orgプロジェクトの主要メンバーが離脱。ノベル、レッドハット、カノニカル、Googleなどの企業からの支持を受け、2012年10月にThe Document Foundationが設立され、OpenOffice.orgからフォークしたLibreOfficeの開発が行われることになりました。Go-ooもLibreOfficeに合流しました。この結果、Apache OpenOfficeプロジェクトは、立ち上げ当初から深刻な開発者不足に陥りました。
2015年1月には、開発者が不足し、ソースコードの追加や修正もままならない状況にあることが報告されました。開発の遅延が常態化し、セキュリティ脆弱性への対応も迅速に行えない状況です。
ソフトウェアのダウンロード数も、2013年をピークに減少しており、1日あたりの平均ダウンロード数は14万8000弱から、2019年第2四半期には5万未満にまで落ち込んでいます。
2016年9月1日には、プロジェクト終了の提案がなされ、メディアでもプロジェクトの存続が危機的状況にあることが報じられました。
バージョンアップ履歴については、公式サイトをご確認ください。
(脚注は必要に応じて追加してください)
OpenOffice.org
LibreOffice
Lotus Symphony
OpenDocument
OpenDocumentをサポートするアプリケーションの一覧
オフィススイートの比較
* 無料総合オフィスソフトウェア - Apache OpenOffice 日本語プロジェクト（日本語）
しかし、開発者不足などの問題により、2014年以降は開発がほぼ停滞状態にあります。そのため、メジャーアップデートが長らく行われておらず、同時期に派生したLibreOfficeとは機能面で大きな差が生じています。
概要
Apache OpenOfficeは、以下の6つの主要なアプリケーションで構成されています。
Writer（ワープロ）: 文書作成や編集を行うためのアプリケーションです。
Calc（表計算）: データ分析や計算を行うためのアプリケーションです。
Impress（プレゼンテーション）: スライドを用いたプレゼンテーションを作成するためのアプリケーションです。
Draw（ベクタードローツール）: 図形やイラストを作成するためのアプリケーションです。
Base（データベース）: データベースの作成や管理を行うためのアプリケーションです。
Math（数式エディタ）: 数式を作成するためのアプリケーションです。
Apache OpenOfficeは、国際標準規格であるオープンドキュメント形式（ODF）を標準ファイル形式として採用しています。ODF以外の形式のファイルについては、インポート・エクスポートフィルターを通じて変換に対応します。ただし、LibreOfficeとは異なり、Microsoft Office形式のファイルのうち、Office 2007以降で使用されるOffice Open XML形式の書き出しには対応していません。読み込みは可能です。
Linux、macOS、Windows向けに開発されていますが、他のオペレーティングシステムへの移植も行われています。ライセンスはApache Licenseの下で配布されており、誰でも自由に使用・配布・改変が可能です。最初のリリースは2012年5月8日のバージョン3.4.0で、最新の機能追加を伴うメジャーリリースは2014年のバージョン4.1です。それ以降は、バグ修正、辞書のアップデート、稀に機能改善などのマイナーアップデートがリリースされています。
プロジェクトの歴史
OpenOffice.orgを管理していたサン・マイクロシステムズがオラクルに買収された後、2011年4月15日にオラクルは、プロジェクトを非営利団体に管理させるのが望ましいとの声明を発表しました。2011年6月1日には、Apacheソフトウェア財団にソースコードの提供を提案しました。
Apacheソフトウェア財団は、投票を経て2011年6月13日にApacheのインキュベータープロジェクトとして承認しました。これにより、Apache OpenOfficeプロジェクトが正式に開始されました。その後、Apache財団の規定に沿ってソースコードの確認や修正が行われました。
2011年7月14日、IBMはLotus SymphonyのソースコードをApache OpenOfficeプロジェクトに寄贈することを発表し、2013年初頭にはLotus SymphonyのユーザーにApache OpenOfficeへの移行を推奨する計画も示されました。
2011年11月17日、正式なブランド名に関する投票の結果、「Apache OpenOffice」が採用され、2012年5月8日には最初の正式版であるバージョン3.4.0がリリースされました。
開発の停滞
Apache OpenOfficeプロジェクトは、プロジェクトを継続するために必要な開発者を十分に確保できない状況が慢性的に続いています。
OpenOffice.org時代から、コミュニティメンバーは企業の意向に左右される開発方針に不満を持っていました。そのため、一部の開発者はGo-oo（旧Go-Open Office）やNeoOfficeといったフォーク版をリリースしていました。オラクルによるサン・マイクロシステムズの買収を機に、コミュニティの不満が爆発し、OpenOffice.orgプロジェクトの主要メンバーが離脱。ノベル、レッドハット、カノニカル、Googleなどの企業からの支持を受け、2012年10月にThe Document Foundationが設立され、OpenOffice.orgからフォークしたLibreOfficeの開発が行われることになりました。Go-ooもLibreOfficeに合流しました。この結果、Apache OpenOfficeプロジェクトは、立ち上げ当初から深刻な開発者不足に陥りました。
2015年1月には、開発者が不足し、ソースコードの追加や修正もままならない状況にあることが報告されました。開発の遅延が常態化し、セキュリティ脆弱性への対応も迅速に行えない状況です。
ソフトウェアのダウンロード数も、2013年をピークに減少しており、1日あたりの平均ダウンロード数は14万8000弱から、2019年第2四半期には5万未満にまで落ち込んでいます。
2016年9月1日には、プロジェクト終了の提案がなされ、メディアでもプロジェクトの存続が危機的状況にあることが報じられました。
バージョンアップ履歴
バージョンアップ履歴については、公式サイトをご確認ください。
脚注
(脚注は必要に応じて追加してください)
関連項目
OpenOffice.org
LibreOffice
Lotus Symphony
OpenDocument
OpenDocumentをサポートするアプリケーションの一覧
オフィススイートの比較
外部リンク
* 無料総合オフィスソフトウェア - Apache OpenOffice 日本語プロジェクト（日本語）
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