Cheetah Mobile

Cheetah Mobile Inc.：中国発ソフトウェア企業の軌跡

Cheetah Mobile Inc.（チーターモバイル、猎豹移动）は、中国・北京に本社を置く、世界的に知られるソフトウェア開発企業です。モバイルアプリからPCソフトウェア、そしてゲームまで幅広い製品を提供し、グローバル市場で存在感を示しています。

成長の歴史：合併からグローバル企業へ

Cheetah Mobileの起源は、2010年11月にKingsoft SecurityとConew Imageの合併によって設立されたKingsoft Network（金山网络）に遡ります。その後、2014年には社名をCheetah Mobileへと改め、ニューヨーク証券取引所に上場。この積極的なグローバル展開は、金山軟件（54％）とテンセント（18％）といった中国IT業界の巨匠による主要投資が支えています。

上場後もCheetah Mobileの成長は続き、2015年にはYahoo!との戦略的提携を締結。さらに、フランスのモバイル広告会社MobPartner（2015年）や新興企業News Republic（2016年）を買収するなど、積極的なM&A戦略を展開しました。2016年には、スペインで開催されたMWC（Mobile World Congress）において、Cubotと共同でAndroidスマートフォン『CheetahPhone』を発表するなど、ハードウェア分野にも進出を試みています。

しかし、2020年には自社開発アプリにおける広告詐欺の認定を受け、Google Playからアプリが削除されるという事態に見舞われました。これは、同社の企業活動において大きな転換期となった出来事と言えるでしょう。

主要製品：多様なアプリと人気ゲーム

Cheetah Mobileは、多岐にわたるソフトウェア製品を開発・提供しています。代表的な製品としては、以下のものがあります。

CM Browser: ChromiumベースのWebブラウザ。高速で安全なブラウジング体験を提供することを目指しています。
AnTuTu Benchmark: スマートフォンやタブレットなどのデバイスのパフォーマンスを測定するベンチマークツール。世界中で広く利用され、デバイス比較の指標として定評があります。

これらに加え、同社は数々のモバイルゲームを開発・配信し、大きな成功を収めています。中でも特に人気が高いのが以下のゲームです。

Piano Tiles / Piano Tiles 2: 画面上を流れる白いタイルを避け、黒いタイルだけをタップするリズムゲーム。シンプルなルールながら中毒性が高く、世界中で多くのユーザーを獲得しています。
Rolling Sky / Rolling Sky 2: ボールを転がし、障害物を避けながら音楽に合わせて進むゲーム。シリーズを通して4億ダウンロードを超える人気を誇ります。
* Dancing Line: Boombitとの共同開発によるリズムゲーム。音楽に合わせてラインを動かし、障害物を避けながらゴールを目指す、独特のゲーム性で多くのファンを魅了しています。

まとめ：今後の展望

Cheetah Mobileは、設立以来、中国を拠点としながらも、グローバル市場で積極的に事業を展開し、数々の成功と課題を経験してきた企業です。広告詐欺問題からの教訓を活かし、今後、どのような戦略で成長を続けていくのか、注目が集まります。 その技術力と豊富な経験を活かし、今後更なる発展を遂げることに期待が高まります。

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