Colorful PUREGIRL

Colorful PUREGIRLとは

『Colorful PUREGIRL』（カラフルピュアガール）は、1999年から2004年まで発行されていたアダルトゲーム雑誌です。前身である『Puregirl』のコンセプトを引き継ぎつつ、新たな要素を加えて展開されました。

前身『Puregirl』

1998年2月にジャパン・ミックスから創刊された『Puregirl』が前身です。イラストレーターCHOCOが表紙イラストとデザインを担当。「一番絵がキレイで安い美少女マガジン」をキャッチフレーズに、ビジュアルを重視した編集方針が特徴でした。

他誌とは異なり、ゲームメーカーではなくイラストレーター個人に焦点を当てた描き下ろしイラストコーナー『VISUAL SYNDICATE』が人気を博し、他誌も追随するほどでした。しかし、ジャパン・ミックスの倒産により、わずか10号で休刊。執筆陣への原稿料未払い問題も発生しました。

『Colorful PUREGIRL』の創刊と展開

『Puregirl』休刊後、アダルトゲーム雑誌『カラフルAPEX』を発行していたビブロスが『Puregirl』のスタッフと商標を引き継ぎ、1999年4月に『Colorful PUREGIRL』を創刊しました。

ジャパン・ミックス倒産に伴う原稿料未払い問題は、ビブロス側が肩代わりすることで一部解決されましたが、参加を拒否する執筆者もいました。表紙デザイナーはCHOCOから古賀学へ交代。

『Puregirl』時代の「スター方式」は健在で、読者投稿コーナーからは後に著名となるイラストレーターや漫画家が多数輩出されました。特に初期は、同人出身のイラストレーターを表紙イラストやインタビューに起用することが多く、黒星紅白などが人気イラストレーターへと成長するきっかけとなりました。

ビジュアル重視の編集方針に加え、ビジュアルノベル系作品の台頭から、シナリオ重視の編集方針も加わりました。批評やコラム、クリエイターへのインタビュー企画も掲載され、批評家の東浩紀にも影響を与えました。しかし、特定のメーカーのシナリオ重視型作品を贔屓する姿勢から、「葉鍵史観」と批判されることもありました。

一方、『Puregirl』時代からコラムを執筆していたウガニクは、ポルノ軽視の方針に反感を抱き、二次元ドリームノベルズを創刊。『Colorful PUREGIRL』と袂を分かつことになりました。

2002年、初代編集長だった加野瀬未友の退社に伴い、スタッフや執筆陣が大量離脱。二代目編集長の崎山貴弘はメーカー重視の編集方針を採りましたが、他誌との違いがなくなり、ビブロスの経営悪化も重なり、2004年10月に休刊しました。

休刊後の影響

後期の路線は『マガジン・エルフィックス』などに継承。崎山はジャイブへ移籍し、『月刊コミックラッシュ』編集長に就任しました。ビブロス自体も2006年に経営破綻しました。

『美少女ゲームの臨界点』の別冊では、加野瀬が後期路線の迷走と休刊へ至る顛末を語っていました。一方、本誌の編集部員だった石塚良太は、アンチ『ファウスト』を掲げていた講談社の評論情報誌『メカビ』のスタッフとなり、かつての上司である加野瀬と対立する構図となりました。

主なコーナー

VISUAL SYNDICATE: 巻頭描き下ろしイラストコーナー。無名の同人作家とメーカー系の原画家を並べるコンセプトが特徴でした。
美少女絵師列伝: イラストレーターへのインタビューページ。メーカー系原画家が中心でした。
純粋少女倶楽部: 読者投稿コーナー。プロのイラストレーターや漫画家を多数輩出しました。
ピュアコラム: web日記ブームから登用されたライターやイラストレーターによるコラムコーナー。好戦的な内容で物議を醸すこともありました。
BOOK MEDIA TRAFFIC JAM: 書評コーナー&出版ゴシップコラム。
Home Made Tailor: オリジナルの「メイドもの」読者参加企画。

連載漫画・小説

魔法少女町内に現る（小池定路）
ロングロングウェイホーム（かかし朝浩）
東方香霖堂（ZUN）
空想東京百景（toi8）
* かたまでつかれ（saxyun）


『Colorful PUREGIRL』は、美少女イラストを重視し、新たな才能を発掘する場として、一定の影響力を持った雑誌でした。

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