D701i

FOMA D701iは、NTTドコモの第三世代携帯電話サービス「FOMA」に対応した、三菱電機製の端末です。この機種は、特に若い女性をターゲットとして開発され、そのデザインや機能にその意図が反映されています。特徴的なのは、果物をイメージしたカラーバリエーションで、これは従来の携帯電話にはあまり見られない、ポップで親しみやすい印象を与えます。

デザイン面では、三菱電機製の端末としては珍しい折りたたみ型を採用しています。背面、つまり液晶側ボディには、特異なアーク（円弧）のキャラクターラインが施されており、これがデザイン上の大きなアクセントになっています。このアークラインは単なる装飾ではなく、端末の機能と連動した「エモーショナルイルミネーション」という機能を備えています。具体的には、音楽再生時や通話時に、このラインの色が変化し、視覚的にユーザーを楽しませる工夫が凝らされています。ただし、テレビ電話機能は搭載されていますが、アバターを使用する「キャラ電」には対応していません。

FOMA D701iは、ドコモの新サービス「iチャネル」に、初号機として対応した端末でもあります。iチャネルは、ニュースや天気予報などの情報を自動的に受信し、待受画面などに表示するサービスです。D701iでは、このiチャネルの設定機能として、文字の色の変更やテロップのスピード調整が可能で、ユーザーの好みに合わせたカスタマイズが可能です。

さらに、この端末にはドコモとして初めて、「自動時刻補正機能」が搭載されました。この機能は、ネットワークから正確な情報を自動的に受信し、端末の時計を常に正確に保つことができるというものです。これにより、ユーザーは手動で時刻を調整する手間が省け、常に正確な時間を把握することができます。

FOMA D701iは、その直後に派生機として、音楽再生機能に特化した「Music Porter II」を生み出しました。これはD701iの基本設計を受け継ぎつつ、音楽再生機能を強化したモデルで、音楽好きのユーザーに支持されました。

歴史を振り返ると、FOMA D701iは[2005年]]7月7日に技術基準適合証明]を通過し、同年[[7月11日には電気通信端末機器審査協会(JATE)を通過しています。そして、2005年8月3日にD701i・N701i・P701iDと同時にドコモより報道発表され、同年9月9日に発売開始となりました。この発売は、当時の携帯電話市場において、デザイン性と機能性を両立させたモデルとして注目を集めました。

現時点では、この端末に関するキャリアおよび端末メーカーからの重大な不具合報告はありません。これは、D701iが安定した品質を備えた製品であったことを示しています。FOMA D701iは、単に携帯電話としての機能を提供するだけでなく、デザインやユーザーエクスペリエンスにも重点を置いた、当時の携帯電話市場における意欲的な一台であったと言えるでしょう。

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