N701i

FOMA N701i：女性を魅了した、スタイリッシュな携帯電話

2005年、NECからNTTドコモのFOMAサービス対応携帯電話として登場したN701iは、若い女性層をターゲットにした、デザイン性の高い端末として注目を集めました。

洗練されたデザインと機能性の融合

N701i最大の特徴は、その洗練されたデザインです。角がなく滑らかな曲線を持つ薄型ボディは、手に馴染む快適な操作性を実現しました。抗菌加工が施された表面は、清潔さを保ち、長く快適に使用できるよう配慮されています。カラーバリエーションも豊富で、ライトブルー×ブラウン、ホワイト×シルバー、オレンジ×ブラウン、ブラック×ブラックの4種類が用意され、ユーザーの好みに合わせた選択が可能でした。

さらに、N700iと同様に、ディスプレイ背面に交換可能な「スタイルパネル」を採用。ユーザーは自身の好みやファッションに合わせて、携帯電話の外観を自由にカスタマイズすることができました。この着せ替え機能は、N701iの人気をさらに高める要素となりました。デザイン性の高さは高く評価され、ボーダフォン日本法人向け端末Vodafone 802Nとともに、グッドデザイン賞（商品デザイン部門）を受賞しています。

機能面においても、N701iは当時としては高度な機能を搭載していました。メインディスプレイには、2.3インチのモバイルシャインビュー液晶（QVGA+）を採用し、鮮やかな映像表示を実現。レシーバ横には、テレビ電話用の11万画素CMOSカメラ、背面には125万画素の高画質カメラを搭載し、高精細な画像や動画の撮影を可能にしました。背面カメラには、松下電器産業開発のνMaicoviconイメージセンサを採用することで、N700iの103万画素を上回る高解像度を実現しています。カメラ撮影を補助するLEDライトや、モノクロSTN液晶のサブディスプレイも搭載し、使い勝手の向上に貢献しています。その他、本体上端には赤外線通信ポート、ボタン部分にはニューロポインターを装備するなど、快適な操作性と多様な機能性を両立させています。

発売から環境配慮モデルまで

N701iは、2005年6月23日にTELEC（技術基準適合証明）と、7月11日にJATE（電気通信端末機器審査協会）による審査を通過。同年8月2日に開発が発表され、9月9日に発売されました。発売に合わせ、スタイルパネルのデザインを紹介する専門ウェブサイト「スタイルプラスmode」も開設されました。

N701iは高い人気を博し、その後、2006年3月10日には、N701iのデザインを継承しつつ、環境に配慮した素材を採用した「N701iECO」が発売されました。これは、携帯電話のデザインと環境問題への意識の高まりを示す事例と言えるでしょう。

まとめ

N701iは、デザイン性と機能性を両立させた、高い評価を得た携帯電話です。若い女性層をターゲットにした戦略、着せ替え可能なスタイルパネル、そして高画質カメラなど、多くの魅力的な要素が詰まった、時代の先端を行くモデルでした。その後の環境配慮モデルの登場も、N701iが時代のニーズを的確に捉えていたことを示す、一つの証と言えるでしょう。

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