Dynabook AZ

Dynabook AZ（だいなぶっくえーぜっと）

Dynabook AZは、東芝が製造したAndroid OSをベースにしたクラウドブックで、2010年の夏に同社のdynabookシリーズの一環として市場に登場しました。この端末は、ノートパソコンの形状を有しながら、その基本的なアーキテクチャはパソコン一般とは異なるARMアーキテクチャを採用しています。このため、PC/AT互換機|PC_AT互換機とは互換性が低く、外部機器の接続にも制限が存在します。特にUSB接続の周辺機器は一部のみが利用可能で、利便性が制約されています。

基本的な操作システムにはAndroid 2.1が採用され、東芝はこれを「クラウドブック」と呼んでいますが、実質的にはスマートブックのカテゴリーに入ります。2011年2月24日からはAndroid 2.2へのバージョンアップが可能となり、これによりAdobe Flashコンテンツへの対応が一部実現しました。加えて、同モデルはグローバルに展開され、ヨーロッパではTOSHIBA AC100という名前でも知られています。

日本市場向けのDynabook AZは、Wi-Fi接続機能を持つモデルと、NTTドコモの通信モジュールを搭載したモデルの2種類が存在しています。この端末は10インチ以上の大画面を持っており、ノートパソコンとしての外観は非常に似ていますが、スマートフォンと同様の操作性を持つデバイスではありません。キーボードには特定の機能に直接アクセスできるボタンやメディアプレーヤーの操作に必要なキーが装備されていますが、ノートパソコンで一般的に見られるファンクションキーは省略されています。また、タッチパネルは搭載されておらず、主にタッチパッドを使って操作します。

本製品には内蔵のWebカメラが搭載されており、撮影した画像は内蔵ストレージまたはSDメモリーカードに保存可能です。さらに、NVIDIA Tegraという省電力性に優れたプロセッサを採用しており、この設計によりバッテリーの負担は少なく、持続的な使用が可能となっています。ストレージにはHDDではなくフラッシュメモリを使用しているため、起動も迅速であり、サスペンド状態からの復帰時間は最大180時間と、携帯電話に匹敵する速さです。ただし、音楽プレーヤーはサスペンド状態でも再生を続けることができます。

周辺機器に関しては、標準でSD/SDHCスロットを装備し、HDMI映像出力も可能です。USB接続による外部ドライブの利用もサポートされていますが、対応するフォーマットに制限があるため注意が必要です。一般的なノートパソコンと比べると、Androidデバイスとしての特性を持ちつつ、パソコンとしての機能を備えているため、時には「変な端末」と呼ばれることもあります。しかし、長時間の使用やキーボードの使いやすさから高い評価を受け、コストパフォーマンスの面でも注目されています。

Dynabook AZの関連製品やアップデート情報は少なく、2011年以降は新たな機種のリリースは確認されていません。ただし、Android OSを搭載したタブレットコンピュータシリーズが同社のREGZAブランドの一環として登場しています。

主な仕様とアプリケーション

• - 対応端末: AZ05MNA、AZ05MNADC、AZ05MG
• - プリインストールアプリ: 東芝メディアプレーヤー、Document To Go、英和・和英辞典、メール・ブラウザ、TOSHIBA File Manager、Evernote、SingleClick Connect

以上がDynabook AZに関する詳細情報です。このデバイスは、ユニークなアーキテクチャとお手ごろな価格から、一定のユーザー層に結びついています。

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