EADS バラクーダ

EADSバラクーダについて

EADSバラクーダ（EADS Barracuda）は、ヨーロッパ製の無人航空機（UAV）で、EADSが開発を手掛けています。このプロジェクトはドイツとスペインの共同事業として始まり、両国の技術力が結集されました。バラクーダの初飛行は2006年4月にイベリア半島の一端で実施され、処女飛行は成功となりましたが、その後の試験中に試作機が水没する事故が発生し、全損してしまいました。この事故による影響で開発は一時中断されましたが、2008年11月に二機目の試作機が完成し、再び開発が進められました。

二号機は2009年7月にカナダのグースボーイ空軍基地で行われた一連のテストフライトで成功を収め、今後の可能性を示しました。現時点で、バラクーダはまだ開発段階にあり、詳細があまり知られていませんが、最高速度はマッハ0.85以上であり、20000フィート以上の飛行高度および300kgのペイロードを持つと考えられています。バラクーダは、フランスのダッソー nEUROnと競争しており、両者は共に高いステルス性を持つ無人航空機です。

開発経緯

バラクーダの開発の背景には、主にアメリカやイスラエルによるUAV市場の独占があります。EADSは、中高度飛行の長距離UAVを製造し、これらの市場に参加する意図を持っていました。2006年の国際航空宇宙展にて、バラクーダの運用方法や諸元が発表され、注目を集めました。EADSは、国の指定空域での無制限飛行認可を優先しつつ、最終的にはあらゆる空域での飛行を目指しています。

バラクーダはモジュールプラットフォームとして設計されており、任務に応じてさまざまな機能を追加することができます。攻撃能力は計画されていないものの、必要であれば武器を装備することの可能性も考慮されています。兵器システムを搭載する際は、中央ペイロードベイへの設置が想定されています。

設計と特徴

バラクーダの設計には特注のシステムと商用オフザシェルフの要素が組み合わされています。また、機体はほぼ全て炭素繊維で構成されており、重要な金属部品は翼桁のみです。翼桁は輸送時に簡単に取り外すことが可能で、利便性を考慮した設計がなされています。EADSはさらに、双発型の派生機体の研究を進めており、2009年にはその初飛行を目指しています。

諸元

• - 乗員: 0
• - 全長: 8.25 m
• - 全幅: 7.22 m
• - 空虚重量: 2300 kg
• - 最大離陸重量: 3250 kg

登場作品

バラクーダをモデルにした無人戦闘機「MQ-99」が、人気ゲーム『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』に登場します。この機体は、コンテナから展開・発進する能力を持ち、劇中ではオーシア連邦の各地の港に停泊したコンテナ船から奇襲攻撃を行うシーンが描かれています。

関連項目

• - 無人航空機（UAV）

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