ENEOS仙台製油所

ENEOS仙台製油所について

ENEOS仙台製油所は、宮城県仙台市宮城野区に位置する製油所で、ENEOSの重要な拠点の一つです。敷地は宮城野区だけでなく、近隣の多賀城市や七ヶ浜町にも広がっており、東北地方唯一の製油所としての役割を担っています。

基本情報

• - 所在地: 仙台市宮城野区港5丁目1-1
• - 敷地面積: 1,356,000 m²
• - 従業員数: 314人（2015年3月31日現在）
• - 原油処理能力: 145,000バレル/日

この製油所は、岩手県、宮城県、福島県、山形県内陸地方向けの各種燃料油を供給しており、地域経済に欠かせない存在です。2007年には新たな石油化学製品製造装置が完成し、電力小売事業もスタートしました。

主な設備と生産品

仙台製油所には、以下のような多様な製造設備があります。

• - 常圧蒸留装置: 145,000バレル/日
• - 減圧蒸留装置: 60,000バレル/日
• - 残油流動接触分解装置: 43,000バレル/日
• - 連続触媒再生式接触改質装置: 30,000バレル/日
• - アルキレーション装置: 4,520バレル/日
• - その他、各種脱硫装置など多くの装置が配置され、それぞれが特定の生産品を供給する仕組みを持っています。

輸送手段とエコへの取り組み

製油所内には仙台臨海鉄道仙台北港駅と接続する専用線が引かれており、鉄道タンク車による石油製品の出荷が行われています。輸送先は福島県や岩手県の内陸油槽所が中心です。ENEOSでは鉄道輸送の実績を背景に、2007年にエコレールマーク推進企業として認定され、エコレールマークを付けたタンク車の運用も開始しています。

歴史と変遷

この製油所の歴史は1968年にさかのぼり、三菱石油グループの一部として設立されました。1971年に操業を開始し、その後数度にわたり原油処理能力が増強されるなど、成長を遂げてきました。特に1998年には145,000バレル/日という現在の原油処理能力に達しました。また、2002年に新日本石油と合併し、現在の名称での運営が続いています。

東日本大震災とその影響

2011年3月11日、東日本大震災が発生した際には、製油所で大規模な火災が発生しました。津波による冠水後、爆発音が聞こえ、火災が確認されるなどの混乱が起こりました。この火災による影響で、東北地方全体の石油製品供給に大きな影響を及ぼし、ガソリン不足が発生しました。その後、復旧作業が行われ、2012年3月には生産を再開しました。

まとめ

東北唯一の製油所であるENEOS仙台製油所は、地域社会に対して必要不可欠な石油製品を供給しています。地震等の自然災害にも関わらず、持続的な成長と復旧の努力を重ねており、エコロジカルな輸送手段を通じて環境への配慮もしています。この事業所は、地域経済の活性化に寄与し続けています。

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