ETIAS

欧州渡航情報認証制度（ETIAS）について

欧州渡航情報認証制度（ETIAS）は、シェンゲン圏やその他の欧州連合（EU）加盟国で導入される予定のビザ免除旅行者向けの電子渡航認証システムです。この制度は2025年からの運用開始を目指しています。

概要

ETIASは、主に短期滞在でビザ免除を受けている第三国の国民、約60か国の人々を対象にしています。これにより、約14億人が認証の対象となります。導入後は、渡航前に認証を取得することが求められます。この制度の主な目標は、迅速な入国審査の実現です。

申請はインターネットを経由して行われ、大半の場合、数分以内に自動的に認証される設計になっています。しかし、追加情報の提出が必要な場合、認証には最大30日かかることもあります。申請手数料は7ユーロで、18歳未満または71歳以上の人には免除されます。

ETIASの運用と審査手続き

ETIASの情報システムは、eu-LISA（欧州自由、安全及び正義の分野における大規模ITシステム運用管理庁）によって開発・管理されています。審査は自動的判断と人による評価の2段階で行われます。申請が受理されると、シェンゲン情報システム、ビザ情報システム、出入国管理システムなど、EU内の情報システムが照会されます。懸念が検出されなければ、自動的に認証されますが、何らかの問題があった場合はETIAS中央ユニットや国内ユニットでの人による審査が行われることになります。

ETIASの創設規則案は、2016年11月16日に欧州委員会に提案され、2018年9月5日に欧州理事会で承認されました。運用開始当初は2021年に予定されていましたが、いくつかの延期を経て2025年に改めて設定されています。

非公式サイトの問題

公式情報を偽装した非公式サイトが多く存在しており、特にEUロゴを不正に利用しているケースが目立ちます。2023年4月の報道では、欧州国境沿岸警備機関が50以上の疑わしいサイトを特定しているとのことです。このようなサイトによって、誤情報の流布や個人情報の盗難、さらに不当な費用請求といった詐欺行為が懸念されています。EUは公式サイトの利用を強く推奨しており、制度上は第三者による申請の仲介が認められているものの、その管理は行われていないため、仲介業者による詐欺の可能性も懸念されています。

導入国

ETIASは、30カ国で導入される予定で、ビザ免除を受ける国民に対して利便性を提供することを目指しています。これにより、欧州への渡航がよりスムーズになることでしょう。

関連情報

• - 共通旅行区域
• - 欧州連合の外交
• - 査証（ビザ）

公式情報や手続きに関しては、駐日欧州連合の情報やETIAS公式サイトを参照することをお勧めします。

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