EZL

EZLカード：韓国の交通系ICカード

EZLカードは、韓国のEZL Corporationが発行する、交通系ICカードと電子マネー機能を兼ね備えた多機能カードです。以前はCashbeeという名称でしたが、2023年12月にEZLへと名称変更されました。韓国国内の広い範囲で利用でき、特に釜山広域市とその周辺地域で高い普及率を誇ります。

EZLカードの歴史

EZLカードの前身であるCashbeeは、2010年12月にロッテグループのイービーカードによって、ロッテグループ内で利用できるNFC対応プリペイドカードとして誕生しました。その後、2012年4月には釜山・慶尚南道などで利用されていたマイビカードとハナロカードを統合し、サービスエリアを拡大しました。

Cashbee時代には、日本のNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクがモバイルアプリを提供していましたが、2018年3月にサービスを終了しています。2020年には運営会社がロカモビリティに変更され、2023年12月にはEZL Corporationへの変更に伴い、現在のEZLカードへと生まれ変わりました。CashbeeとロカMカードが統合され、モバイルCashbeeもモバイルEZLへと移行しています。

Cashbee時代のサービス開始からEZLへの移行までの歴史を時系列で振り返ると、以下のような展開を辿っています。

2010年12月: イービーカードがCashbeeサービス開始
2011年～2014年: 徐々にサービスエリアを拡大。モバイルアプリ提供開始（日本キャリア向けを含む）、全国交通カード互換化
2015年～2019年: サービスエリアの更なる拡大、対応交通機関の増加
2020年: 運営会社をロカモビリティに変更
2023年12月: 運営会社をEZL Corporationに変更、CashbeeからEZLへの名称変更

EZLカードの利用方法

EZLカードは、釜山地下鉄駅構内、コンビニエンスストア、街頭販売機などで購入できます。価格は3,000ウォン（カード本体代金）で、購入後はチャージが必要です。

チャージは、地下鉄駅構内、Cashbeeマークのあるコンビニエンスストア、一部銀行のATMなどで可能です。チャージ額は1回1,000ウォンから90,000ウォンまで、残高上限は500,000ウォンです。

駅構内では一般用と青少年用のカードが購入できますが、子供用カードは販売されていません。青少年・子供用カードは、購入後10日以内に登録手続きを行う必要があります。登録はCashbeeウェブサイトまたはコンビニエンスストアで行えます。

EZLカードの対応交通機関と加盟店

EZLカードは、韓国各地の様々な交通機関や加盟店で利用できます。

交通機関:

地下鉄（ソウル、釜山、仁川、大田、大邱、光州など）
バス（ソウル特別市、仁川広域市、大田広域市、大邱広域市、釜山広域市、蔚山広域市、光州広域市、世宗特別自治市、京畿道、忠清北道、忠清南道、全羅北道、全羅南道、慶尚北道、慶尚南道、江原道、済州特別自治道など）
空港リムジンバス
釜山港有料シャトルバス
高速道路（ハイパス対応カード）
* その他軽電鉄、鉄道など

加盟店:

コンビニエンスストア（セブンイレブン、CU、GS25など）、飲食店、ロッテグループ各店舗、公衆電話、自動販売機など、幅広い店舗で利用可能です。

まとめ

EZLカードは、韓国国内で広く利用できる便利な交通系ICカードです。多様な交通機関や加盟店での利用が可能で、電子マネーとしても活用できます。韓国への旅行や滞在を計画している方は、EZLカードを事前に準備しておくと、スムーズに移動や支払いが行えるでしょう。

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