F-12C

ドコモ スマートフォン F-12C (docomo with series F-12C)

概要

ドコモ スマートフォン F-12Cは、富士通によって手掛けられた第3世代移動通信システム（FOMA）対応のスマートフォンです。2011年の冬モデルとして発表されたこの機種は、「100年ケータイ」というコンセプトのもと、長期にわたって愛用できるパートナーとして訴求されています。富士通が直接製造した初のAndroid端末として、注目を集めました。

この機種のOSにはAndroid 2.3が採用され、薄型かつ軽量なデザインながら、IPX5およびIPX8の防水性能を兼ね備えています。さらに、おサイフケータイや赤外線通信、Wi-Fi、Bluetoothなど多彩な機能を持ち、便利さを提供しています。また、1.7GHz帯に対応した数少ないスマートフォンでもあり、SIMロックを解除すればEM chipにも対応しています。

タッチパネルとユーザーインターフェース

F-12Cのタッチパネルは、スーパーコンピュータの技術を用いた高精度な操作が特徴です。素早いタッチフィードバックを実現し、誤操作を減少させます。静電容量式のタッチパネルはフルタッチにも対応し、快適な操作が可能となっています。

また、デザインされたNX！comfort UIを搭載しており、アプリの表示方法をカスタマイズできます。さらに、音声認識機能により、簡単な操作が可能で、メッセージ作成やアプリ起動を音声のみで行うことができます。

ディスプレイとカメラ

500カンデラ以上の高輝度ディスプレイは、周囲の明るさに応じて自動調整され、屋外でも視認性が高いです。また、乱反射防止加工が施された高精細液晶を搭載しています。

カメラにはSonyの高性能CMOSセンサー「Exmor for mobile」と画像処理エンジン「Milbeaut Mobile」が導入されており、高感度かつ低ノイズの画像撮影が可能です。自動シーン調整機能もあり、幅広いシーンでの撮影が手軽になっています。さらに、HD動画の撮影もできます。

デザインコラボ

F-12Cは、イギリスのトラベルケースブランド「GLOBE-TROTTER」とコラボレーションし、特別なデザインが施されています。筐体の背面にはブランドロゴが描かれ、使用されている材料は「ヴァルカン・ファイバー」を模しており、高級感があります。

パフォーマンスと通信機能

FOMAハイスピード通信により、高速のデータ通信が可能で、受信最大14Mbps、送信最大5.7Mbpsの速度を誇ります。また、Wi-FiはIEEE802.11b/g/nに対応しており、Wi-Fiテザリングも利用できます。

音声通話品質にも優れており、富士通独自の「スーパーはっきりボイス3」や「ぴったりボイス」なども搭載されています。

アプリと機能

このスマートフォンは、Androidマーケットから30万を超えるアプリをダウンロード可能です。メール機能も充実していて、Gmailやキャリアメールが利用できます。また、緊急地震速報にも対応しており、安全面でも配慮されています。

限定モデルと歴史

2011年に5,000台限定の特別モデル「Classic Orange」も販売され、特別なリアカバーが同梱されていました。ソフトウェアアップデートは、リリース後も継続的に行われ、数回の不具合修正も実施されています。Android 4.0へのバージョンアップは検討されましたが、メモリ不足により実現しませんでした。F-12Cは、富士通が展開するARROWSスマートフォンブランドの初期のユニークな製品のひとつです。

このように、ドコモ スマートフォン F-12Cは、優れた性能と多機能性を兼ね備え、長く愛用されることを目的に設計されたスマートフォンです。

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