FDKトワイセル

FDKトワイセル株式会社は、かつてFDKグループに属していた電池メーカーです。本社は群馬県高崎市にあり、主に民生用のニッケル水素電池の研究開発、製造、そしてそれらを応用したシステム電池モジュールの開発と製造を手がけていました。

概要

同社は、国内で唯一となる民生用ニッケル水素電池の生産拠点でした。パナソニックが三洋電機を子会社化した際、両社が二次電池市場で高いシェアを占めることから、独占禁止法（反トラスト法）上の手続きが長期化しました。この問題を解決するため、関係当局からの承認を得るための措置として、三洋電機からFDKへニッケル水素電池部門の一部が売却されました。

特に、三洋電機の家庭用ニッケル水素蓄電池「eneloop」の製造元であったことは有名です。部門売却後も、FDKトワイセルが引き続き製造を担当し、三洋電機のブランドとして販売されました。その後、2013年4月26日以降はパナソニックブランドに変更され、販売元もパナソニックとなりましたが、製造は引き続きFDKトワイセルが担当しました。また、富士通ブランドでも2012年から「富士通充電池」として発売されていました。

社名の「トワイセル」は、同社が製造するニッケル水素電池の呼称に由来します。

沿革

2001年4月、東芝グループの東芝電池がニッケル水素事業を三洋電機に譲渡し、「三洋エナジー高崎株式会社」として創業しました。
2003年4月には、三洋エナジー高崎株式会社と三洋エナジー貝塚株式会社（初代）が合併し、「三洋エナジートワイセル株式会社」へと社名変更しました。
2010年1月、株式が三洋電機からFDKへ譲渡されたことに伴い、「FDKトワイセル株式会社」へと社名が変更されました。同時に、一部事業（リチウムイオン電池の製造等）が再分割され、「三洋エナジー貝塚株式会社（2代）」が設立されました。
2014年12月、FDK株式会社に吸収合併され、FDKトワイセル株式会社は解散しました。

主要製品

同社の主要製品は、以下の通りです。

乾電池互換トワイセル
低自己放電タイプ：単三型、単四型
高容量タイプ：単三型（2,700mAh）、単四型（1,000mAh）
工業用トワイセル
高容量タイプ
高耐久性タイプ
大電流放電用タイプ
バッテリーパック
通信機器、AV機器、非常用照明、バックアップ電源、コードレス電話、シェーバー、電動工具、電動車輌、シェーバー、電動アシスト自転車、ノートパソコン、ロボット電源など、多岐にわたる製品に搭載されました。

主な事業所

高崎本社：群馬県高崎市

脚注

特になし

関連項目

FDKエナジー: かつて存在したFDK系の乾電池製造会社。設備の一部はFDKトワイセルと同じく東芝電池をルーツとしています。

外部リンク

FDK
* FDKトワイセル株式会社

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