FLIGHT RECORDER 1989-1992 -little wing-

LINDBERG初のベストアルバム『FLIGHT RECORDER 1989-1992 -little wing-』：80年代後半から90年代前半の軌跡

1992年11月21日、日本のロックバンドLINDBERGは、デビューからの集大成ともいえる初のベストアルバム『FLIGHT RECORDER 1989-1992 -little wing-』をリリースしました。このアルバムは、11枚目のシングル『さよなら Beautiful Days/千年たっても』と12枚目のシングル『Magical Dreamer』に続く3週連続リリースの最後を飾る作品として、大きな注目を集めました。

選曲は1989年から1992年までの間に発表された楽曲の中から厳選されており、LINDBERGの音楽的進化を凝縮した内容となっています。特に、4thアルバム『LINDBERG IV』までに徳間ジャパンコミュニケーションズ（当時ジャパンレコーズレーベル）からリリースされた楽曲は、このベストアルバムのために再録されています。一方、ミニアルバム『EXTRA FLIGHT』以降、PUBLIC IMAGE RECORDSレーベルから発表された楽曲は、基本的にはミックスなどが変更された上で収録されています。そのため、アルバム収録バージョンとシングルバージョンでは、サウンド面で異なる部分も聴き比べることができるでしょう。

この『FLIGHT RECORDER 1989-1992 -little wing-』は、後のLINDBERGのベストアルバムにも大きな影響を与えました。1995年発売の『SINGLES -FLIGHT RECORDER II-』、2004年発売の『GOLDEN☆BEST リンドバーグ EARLY FLIGHT』を除き、以降のベスト盤では、本作で再録されたバージョンが収録されることが多くなっています。このアルバムが、LINDBERGの代表的な楽曲群を後世に伝える上で重要な役割を果たしたと言えるでしょう。

アルバムのブックレットには、メンバーそれぞれのコメントや1992年までのバンドのバイオグラフィー、そしてディスコグラフィーが掲載されており、ファンにとって貴重な資料となっています。また、初回限定盤には、新曲「ひとつだけのMerry Christmas」を収録した8cmCDが付属しており、コレクターアイテムとしても人気を集めました。さらに、同年12月4日には、本作のカラオケ盤『VOICELESS RECORDER 1989-1992 from FLIGHT RECORDER』もリリースされ、幅広い層に楽しまれました。

オリコンチャートでは2位を獲得するなど、商業的にも大きな成功を収めた『FLIGHT RECORDER 1989-1992 -little wing-』。このアルバムは、LINDBERGの音楽史において重要なマイルストーンとして、今も多くのファンに愛され続けています。

収録曲詳細

アルバムには、代表曲から隠れた名曲まで、多様な楽曲が収録されています。例えば、「LITTLE WING -Spirit of LINDBERG-」は、『LINDBERG III』からの再録ですが、イントロやアウトロ、サビへの導入部などが変更され、ベスト盤用にアレンジされています。他にも、「今すぐKiss Me」、「JUMP」といった初期のヒット曲や、「BELIEVE IN LOVE」、「I MISS YOU」、「恋をしようよ Yeah! Yeah!」といった人気曲、「さよなら Beautiful Days」など、シングルヒット曲も網羅。さらにアルバム収録曲からは「10セントの小宇宙（ゆめ）」、「SILVER MOON」、「Over The Top」、「CRAZY DIAMOND」、「Dream On 抱きしめて」、「MINE」などが収録されており、アルバムの完成度を高めています。これらの楽曲は、それぞれシングルバージョンとは異なるミックスやアレンジが施されている場合があり、聴き比べも楽しめます。

また、初回限定盤に付属の8cmCDには、「ひとつだけのMerry Christmas」というクリスマスソングが収録されており、この曲もファンに愛されています。

演奏メンバー

アルバムの演奏には、キーボードに佐藤達哉、ラテンパーカッションに木村誠、ストリングスに加藤高志グループ、マニピュレーターに林秀幸といった、実力派ミュージシャンが参加しています。彼らの卓越した演奏スキルが、LINDBERGの楽曲の魅力をさらに引き立てています。

もう一度検索