FREMM計画

FREMM計画の概略

FREMM計画（ふれむけいかく）は、フランスとイタリアが協力して進める汎用フリゲートの開発プロジェクトです。この計画は、両国の海軍ニーズを満たすための多目的艦を提供することを目的としています。フランスでは、この艦隊は駆逐艦に相当すると扱われており、艦番号は「D」から始まります。

計画の概要

FREMM計画は、2005年11月16日に公式に決定されました。当初は、フランスが17隻、イタリアが10隻の艦を調達することが計画されていましたが、後の修正によって双方の隻数は減少しました。また、アメリカ海軍が関与する部分も含まれています。

フランスの導入計画

フランスにおいては、当初の計画ではトゥールヴィル級駆逐艦やジョルジュ・レイグ級駆逐艦を更新するために、対潜型（ASM）8隻、対地型（AVT）9隻を導入することが提案されました。しかし、その後の修正により、最終的には計画隻数が削減され、6隻の対潜型と2隻の対空型（FREDA）が導入されることになりました。これにより、対潜型は2013年から2020年にかけて就役し、2021年及び2023年には対空型が加わりました。

イタリアの導入計画

イタリアでは、既存のマエストラーレ級及びソルダティ級フリゲートを対潜型（ASW）4隻と汎用型（GP）6隻で更新する計画が進められています。特に汎用型には対地攻撃能力を重視した装備が求められています。これは、現代の海軍戦略における多様化された兵器使用の応じた能力向上を意図したものです。

モロッコとエジプトの参加

モロッコ海軍は、フランスからアキテーヌ級に基づく対潜型艦を1隻調達することを決め、艦名は現在のモロッコ国王の名前に由来する「ムハンマド6世」として2014年に就役しました。

さらに、エジプト海軍は2015年にアキテーヌ級駆逐艦の2番艦を購入し、「F1001 タヒヤ・ミスル」として同海軍に加わりました。このように、FREMM計画は北アフリカ地域の海軍力にも影響を及ぼしています。

アメリカ合衆国の導入検討

アメリカ海軍もこの計画に目を向け、2017年から導入検討を始めました。2019年にはFFG(X)次期誘導ミサイルフリゲートの設計案コンペを行い、その中でフィンカンティエリ社の提案が選ばれました。これにより、アメリカ海軍のコンステレーション級ミサイルフリゲートが生まれ、武器システムとしてイージスシステムを搭載予定です。

終わりに

FREMM計画は、汎用フリゲートの設計と建造を通じてフランスとイタリアの海軍戦力を強化し、また他国への艦艇提供を通じて国際的な軍事協力の一環としての役割も果たしています。海軍の近代化が進む中、本計画は今後の海上戦力の在り方に大きな影響を与えることでしょう。

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