アキテーヌ級駆逐艦

アキテーヌ級駆逐艦

アキテーヌ級駆逐艦（フランス語：Frégates classe Aquitaine）は、フランス海軍が運用する多任務フリゲートの艦級で、近代的な設計と多用途性を特徴としています。この艦級は、フランスとイタリアによる共同開発プログラム、FREMM（多任務フリゲート計画）に基づいて建造されました。

来歴

アキテーヌ級駆逐艦の建造は、元々の計画において対潜型（FASM）8隻と対地攻撃型（FAVT）9隻の合計17隻が予定されていました。しかし、フォルバン級のカサール級駆逐艦の更新分をこの艦級に振り替えた結果、防空型（FREDA）が2隻追加されました。2013年時点では、対潜型が9隻、防空型が2隻の建造が計画されています。最初の対潜型8隻は2005年11月16日に発注され、3年度から8年度の計画に組み込まれました。他に、防空型には対地攻撃機能も備えられ、船体の構造が一部変更されたFREMM-ER型としての建造も検討されています。

設計

アキテーヌ級は、ステルス技術を採用しており、レーダーや音波、光波に対してシグネチャーを低減するよう設計されています。具体的には、船体外壁には7〜11度の傾斜が設けられ、搭載艇は開閉式のシャッターで覆われています。これにより、艦のレーダー断面積（RCS）が著しく削減されています。また、主要な推進方式にはCODLOG（コディング・ディーゼル・エレクトリック）方式が用いられており、巡航時はディーゼル・エレクトリック方式、高速時はフィアット-ゼネラル・エレクトリック製のガスタービンエンジンを使用しています。艦底にはアジマススラスターも装備され、曳船なしでの出入港が可能です。

装備

C4ISRシステム

アキテーヌ級は高度なC4ISR（Command, Control, Communications, Computers, Intelligence, Surveillance and Reconnaissance）システムを備えており、中心となる戦術情報処理装置SETIS（Ship Enhanced Tactical Information System）を採用しています。主要なセンサーはSバンド回転型の多機能レーダーであるヘラクレスで、艦橋上部に配置されています。防空型では、空中線部を改良したシー・ファイア500型への変更も計画されています。さらに、電子戦対策として回転式のヴァンピールや固定式のアルテミスも装備されています。また、前方には低周波ソナーTMS-4110CL、艦尾からは曳航式のUMS-4229 CAPTASが展開可能です。

武器システム

アキテーヌ級の武器システムの中心には、前甲板に設置されたシルヴァーVLS（Vertical Launching System）が4基（32セル）があり、内訳としてはA43型が16セル、A70型が16セルであります。これにより、艦防空ミサイルや巡航ミサイルを運用します。また、防空型の場合は全てがアスター30艦隊防空ミサイル用に改良されたA50型に換装される予定です。対水上火力としてはエグゾセMM40艦対艦ミサイルが搭載されています。主砲はオート・メラーラ製の76mm速射砲で、射撃指揮装置にはNA-25XPが使用されています。

このようにアキテーヌ級駆逐艦は、近代的な設計とAdvanceな技術により、フランス海軍の重要な戦力の一翼を担っています。

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