FULL COLORS

アルバム『FULL COLORS』



『FULL COLORS』は、日本の著名なフュージョンバンド、カシオペアが1991年に発表した、グループにとって通算21作目にあたるスタジオ録音のアルバムです。この作品は、そのタイトルが示すように、多様な音楽的な色彩を表現することを試みた楽曲群で構成されています。リリースは、このアルバムのサウンド世界を視覚的に捉えた映像作品『MOTION PICTURE FROM FULL COLORS』と同日に行われ、メディアミックス的な展開を見せました。

参加ミュージシャン



本作の演奏には、当時のカシオペアのレギュラーメンバーが集結しています。ギタリストの野呂一生は、エレクトリックギターに加えてアコースティックギターも演奏し、サウンドに深みを与えています。キーボードは向谷実、ベースは鳴瀬喜博が担当し、盤石なリズムセクションを形成しました。そして、ドラムは日山正明が務めています。

さらに、特定の楽曲(トラック5、7、9)では、外部からのゲストミュージシャンが迎えられています。ラテンバンドとして知られるオルケスタ・デ・ラ・ルスから、ティンバレスおよびパーカッション奏者の源太(Gen Ogami)、ボンゴおよびパーカッション奏者のカルロス菅野(Carlos Kanno)、そしてコンガおよびパーカッション奏者の伊達弦(Gen Date)が参加。彼らのプレイは、カシオペア本来のフュージョンサウンドにラテンのリズムや色彩を加えることで、アルバム全体に新たな一面をもたらしています。

制作スタッフ



『FULL COLORS』の制作は多岐にわたる専門家によって支えられました。サウンドプロデュースはバンド自身であるカシオペアが行い、音楽的な方向性を決定しました。プロジェクトプロデューサーはRyoichi Okuda氏、ディレクターは久保剛常(Taketsune Kubo)氏が担当。エグゼクティブプロデューサーはKunihiko Otsuka氏、スーパーバイザーはTadashi Nomura氏です。

アーティストマネージメントは井上貴志(Takashi E. Norway)氏が行い、プロモーションディレクターはHiroharu Sato氏とToshiharu Kawatsuna氏が務めました。テクニシャンとして堀内靖(Yasushi "Mayuge" Horiuchi)氏が参加しています。レコーディングとミキシングエンジニアは杉森浩二(Koji Sugimori)氏が一手に担い、そのサウンドを形作りました。アシスタントエンジニアとしてはYuji Kuraishi氏、Masashi Kudo氏、Yasuo Nakajima氏、Katsumi Moriya氏、Kengo Katoh氏、Kazuyoshi Hirayama氏らが多数参加し、録音作業をサポートしました。マスタリングエンジニアは小鐵徹(Tohru Kotetsu)氏が担当し、最終的な音質調整を行っています。

アルバムのアートワーク関連では、カバーデザインをHidetake Awano氏、カバーコーディネートをMitsuaki Takeda氏が手掛け、写真はRyosuke Takashi氏、カバーグラフィックはI-S PHOTO INC.によるものです。

リリースと関連情報



このアルバムのリリース日については一覧が存在しており、様々な媒体や時期に流通したことが示唆されます。関連資料としては、リットーミュージックから出版されたバンドスコア『バンド・スコア CASIOPEA FULL COLORS』(1991年発行、ISBN 4845601494)があり、ファンやミュージシャンにとって重要な情報源となっています。また、インターネット上では、ファンサイト「casiopeafan」の歴史に関する記述や、「CDジャーナル」による廃盤および再発盤の紹介、音楽データベースサイト「Discogs」や「MusicBrainz」のデータベース、さらには「アドリブブログ」によるレビューなど、様々な情報源が存在しており、現在でもこの作品に関する情報を得ることが可能です。

映像作品『MOTION PICTURE FROM FULL COLORS』



『MOTION PICTURE FROM FULL COLORS』は、アルバム『FULL COLORS』と同時期にリリースされた、カシオペアの音楽を映像として表現した作品です。当初はレーザーディスクシングルやVHSといったメディアで販売されました。

この映像作品は、後に新たな形態で再リリースされています。2004年6月23日には、カシオペアの歴史的な映像をまとめたDVDボックスセット『the way of CASIOPEA』の一部として、初めてDVD化されました。これにより、多くのファンがデジタルメディアでこの映像作品を鑑賞できるようになりました。

収録内容



『MOTION PICTURE FROM FULL COLORS』には、アルバム『FULL COLORS』から選ばれた3曲のプロモーションビデオが収録されています。これらのビデオは、楽曲のイメージを視覚的に表現したものです。また、作品にはこれらのプロモーションビデオの制作過程を追ったメイキング映像も含まれており、映像制作の舞台裏やメンバーの様子を知ることができます。

関連情報



この映像作品に関する情報も、インターネット上の様々なソースで確認できます。「CDジャーナル」ではVHS版やDVD版の紹介が掲載されており、「LaserDisk Database」にはLD版の詳細情報が登録されています。また、「Discogs」の『the way of CASIOPEA』のページや、国立国会図書館の所蔵情報なども、この作品の存在や詳細を調べる上で参考となります。

両作品は同時期に発表されたことから、サウンドと映像の両面から『FULL COLORS』の世界観を楽しむことができるように企画されたものと考えられます。

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