FZ戦記アクシス

FZ戦記アクシス

『FZ戦記アクシス』（Final Zone）は、ウルフ・チームが開発し、1990年にX68000とメガドライブ向けに発売されたアクションシューティングゲームです。クォータービュー（斜め見下ろし視点）を採用した点が特徴で、当時としては斬新なゲーム体験を提供しました。

ゲーム概要

プレイヤーはロボットを操作し、8方向への移動とショットを駆使して敵を倒しながらステージを進みます。方向キーを2度押すとダッシュが可能となり、よりスピーディーなアクションも楽しめます。

本作の戦略性を高めているのが、最大14個まで装備できる特殊兵器の存在です。特殊兵器は敵の攻撃を防ぐシールドとしての役割も果たし、装備数が多いほど防御力が高まります。ステージの最後には巨大なボスが待ち構えており、ボスを撃破することでステージクリアとなります。プレイヤーは要塞アクシスを目指し、戦いを繰り広げていきます。

X68000版は、ディスク3枚組で、そのうち1枚をオープニングに使用するという贅沢な構成でした。オープニングを見ない場合は、残りの2枚のディスクでゲームを起動することも可能です。「クォータービュー」という言葉を初めて用いた作品としても知られています。

ストーリー

詳細なストーリーは不明ですが、プレイヤーはロボットを操作して要塞アクシスを目指すという目的が提示されています。

音楽

ウルフ・チーム作品ではおなじみの桜庭統氏が音楽を担当。X68000版では、FM音源に加えてMIDI音源にも対応しており、ローランドのMT-32やCM-32LといったLA音源のほか、CM-64（CM-32P）のPCM音源も使用可能でした。これにより、奥行きのあるサウンドが実現されています。メガドライブ版では、宇野正明氏、桜庭統氏、塩生康範氏が音楽を手掛け、塩生氏は効果音も担当しています。

移植・配信

2004年にはプロジェクトEGGにてX68000版が、2013年にはメガドライブ版がWindows用ソフトとして配信されました。2025年1月17日には、ShinyudenよりNintendo Switch版の発売が予定されており、現代のゲームファンも手軽に本作を楽しめるようになります。

スタッフ（メガドライブ版）

オリジナル：秋篠雅弘
プログラム：五十公野寛、杉山雅彦
サブ・プログラム：上野和則、谷裕紀彦、徳弘親昭
イメージ・イラスト：美樹本晴彦
グラフィックス：石井史人、佐藤学、松島正幸、永田和宏、杵渕進二郎、大西ゆうじ、牛島勇二
音楽：宇野正明、桜庭統、塩生康範
S.E.：塩野康範
プランニング：井上一義
プランニング・アドバイザー：後藤清治
アド・デザイン：石井史人
ビジネス・ワーク：浅沼穣、宇野正明、栢野弘之
スペシャル・サンクス：福島和行
プロデューサー：秋篠雅弘

評価

メガドライブ版は、ゲーム雑誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」で合計20点（満40点）、『メガドライブFAN』の読者投票による「ゲーム通信簿」で17.27点（満30点）という評価を受けています。

ゲーム本『メガドライブ大全』では、自機のサイズが大きいために攻撃を避けにくい点が指摘されていますが、ダメージを受けた際の外装が剥がれる演出や、デモ画面、音楽などは評価されています。

関連作品

ファイナルゾーン（1986年）：日本テレネット時代のウルフ・チームの代表作。
グラナダ（1990年）：AXISの前に発売されたトップビューシューティングゲーム。
ソル・フィース（1990年）：AXISの後に発売された横スクロールシューティングゲーム。

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