Femap

Femap（有限要素モデリングおよびポストプロセッシング）

Femapは、シーメンスPLMソフトウェアが開発・販売している、有限要素法（FEM）解析のためのプリポストプロセッサです。このソフトウェアは、CADデータを利用したり、要素ごとにモデルを生成したりすることで、有限要素モデルを作成できます。Windowsオペレーティングシステム専用に設計されており、SolidWorks、Solid Edge、NX、CATIA、AutoCAD、Pro/Eなどの主要なCAD形式を直接インポート可能です。さらに、Parasolidジオメトリックモデリングカーネルを基盤とした独自のジオメトリツールも備えています。

Femapは、CADシステムにもソルバーにも依存しない独立したアプリケーションとして開発が進められています。シーメンスPLMのソルバーであるNX Nastranや、マルチステップ非線形ソルバー、熱/高度熱ソルバー、フローソルバーなど、多くのソルバーがFemapにバンドルされています。また、スタンドアロンユーティリティとしても機能し、ADINA、MSC Nastran、LS-DYNA、ANSYS、Abaqusなどの外部ソルバーとの連携も可能です。

歴史

有限要素法の初期には、ソフトウェアは主にUNIXシステム向けに開発されており、大企業での利用が中心でした。しかし、パーソナルコンピューティングの普及に伴い、1985年にFemapはWindows向けの最初のネイティブプリ/ポストプロセッサの一つとして開発されました。

応用分野

Femapは、航空宇宙、海洋、重工業など、多岐にわたる産業分野で利用されています。その柔軟性と汎用性から、様々な解析ニーズに対応できるのが特徴です。

追加情報

Femapは、30日間の無料試用版として利用可能で、試用期間終了後は300ノードのデモバージョンに移行できます。また、学生版も提供されており、どちらのバージョンにもNX Nastranソルバーが含まれています。さらに、SDC Verifierというツールを利用することで、Femapの機能を拡張できます。SDC Verifierは、構造設計基準に基づいた検証を支援し、構造の健全性を評価するためのソリューションを提供します。Femapをプリプロセッサとしてモデルを生成し、結果を視覚化することが可能です。

FEMAPとNX Nastranに関するブログ

スペインのIBERISA社に所属するBlas Molero Hidalgo氏が、FEM/FEAに関する多くのビデオ、事例、情報をブログで公開しており、世界中のFEMAPユーザーのサポートに貢献しています。

まとめ

Femapは、その使いやすさと高い機能性から、有限要素解析を行う上で非常に強力なツールです。多様なCAD形式のサポート、豊富なソルバーとの連携、そして拡張性により、様々な産業分野でその価値を発揮しています。

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