GOLDEN☆BEST キャンディーズ

GOLDEN☆BEST キャンディーズ

伝説のアイドルグループ、キャンディーズの活動の軌跡をたどる2枚組ベストアルバム、『GOLDEN☆BEST キャンディーズ』は、2002年6月19日にソニー・ミュージックハウスからリリースされました。これは、各レコード会社が共同で展開していた人気シリーズ「ゴールデン☆ベスト」の初期ラインナップとして発売された作品です。

アルバム構成と収録内容

本作はDisc 1とDisc 2の2枚構成で、キャンディーズの幅広い楽曲が厳選収録されています。

Disc 1には、主にグループの歴史を彩ったシングルA面曲が発売順に網羅されています。デビュー曲「あなたに夢中」から始まり、「年下の男の子」、「春一番」、「やさしい悪魔」、「暑中お見舞い申し上げます」といった、誰もが知る代表的なヒット曲が多数収められています。「年下の男の子」は、グループが初めてNHK紅白歌合戦に出場した際に歌唱した記念碑的な楽曲です。また、「春一番」は早春の定番曲として長く愛されており、男性デュオのゆずがカバーしたことでも知られています。グループのラストシングルとなった「微笑がえし」は、過去のヒット曲タイトルを歌詞に散りばめたファンへのメッセージソングであり、その後に発表された「つばさ」（アルバムからのリカット曲）よりも、多くのファンにとって活動の締めくくりを象徴する楽曲と見なされています。Disc 1に収録されたシングル曲の一部（「微笑がえし」「つばさ」を除く）は、2006年発売のDVD-BOX『キャンディーズ・トレジャー』にテレビ歌唱映像が収録されており、音源だけでなくパフォーマンスも楽しむことができます。

Disc 2には、アルバム収録曲を中心に、ライブで特に人気が高かった楽曲や、メンバーそれぞれのソロ曲などがバランス良く収録されています。例えば、朝日放送の番組テーマ曲として耳馴染みのある「ラッキーチャンスを逃がさないで」や、吉田拓郎が提供した楽曲、そしてメンバー自身が作詞や作曲に関わった「アンティック ドール」（伊藤蘭）、「午前零時の湘南道路」（田中好子）、「あこがれ」（藤村美樹）といった楽曲が含まれており、アイドルとしての側面だけでなく、アーティストとしての彼女たちの魅力も感じ取ることができます。さらに、シングルB面曲や、別アレンジバージョンなど、ファンには嬉しい貴重な音源も収められています。

リリース後の反響と展開

本作は発売以降も長く愛され続けています。2006年12月には、NHKでキャンディーズの特別番組『わが愛しのキャンディーズ』が放送され、大きな反響を呼びました。番組終了後、本作はインターネット通販サイトAmazonのセールスチャートで急上昇し、改めてその人気の高さを示しました。

また、時代の変化に合わせて異なる形態でも展開されています。2009年にはBlu-spec CDフォーマット盤が初回生産限定でリリースされました。さらに、2011年6月には、Disc1からシングルA面曲を厳選した廉価版『GOLDEN☆BEST キャンディーズ コンプリート・シングルコレクション』が発売されました。この廉価版は、発売直前にメンバーの田中好子さんが逝去されたこともあり、追悼の意も込めて予約段階で約2万枚もの注文が集まるなど、大きな注目を集めました。

『GOLDEN☆BEST キャンディーズ』は、グループの輝かしいヒット曲はもちろん、隠れた名曲やライブでの定番曲まで網羅しており、キャンディーズの音楽世界をコンパクトに、そして深く味わうことができる、まさに決定版と言えるベストアルバムです。

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