GOLDEN☆BEST 新三人娘 〜天地真理・小柳ルミ子・南沙織〜

GOLDEN☆BEST 新三人娘 〜天地真理・小柳ルミ子・南沙織〜：日本のアイドル史を彩る名曲集

1971年、日本の歌謡界に彗星のごとく現れた3人の女性歌手、天地真理、小柳ルミ子、南沙織。それぞれ春、夏、秋とデビュー時期を異にする彼女たちは、後に“新三人娘”と呼ばれ、日本のアイドルシーンの礎を築いた存在として広く知られています。

この『GOLDEN☆BEST 新三人娘 〜天地真理・小柳ルミ子・南沙織〜』は、そんな彼女たちの楽曲を惜しみなく収録した、まさに記念碑的なコンピレーションアルバムです。2011年、デビュー40周年という節目を迎えた彼女たちを祝福するかのように、ソニー・ミュージックダイレクトよりリリースされました。

CDは2枚組、全36曲というボリュームで、聴き応え十分。ディスク1は「栄光のヒット・パレード」と題し、1971年から1974年にかけて彼女たちが発表したシングルA面曲の中から選りすぐりの18曲を収録。どれも当時オリコンチャートでベスト10入りを果たした、時代を彩る名曲ばかりです。小柳ルミ子の「わたしの城下町」や「瀬戸の花嫁」、南沙織の「17才」や「純潔」、天地真理の「水色の恋」や「ひとりじゃないの」など、耳馴染みのある楽曲が数多く含まれています。

ディスク2は「永遠のフォーク・ソング」と名付けられ、彼女たちが自身のアルバムでカバーしたフォークソングの名曲をセレクト。こちらも18曲が収録されており、森山良子の「この広い野原いっぱい」や、かぐや姫の「神田川」、井上陽水の「心もよう」といった名曲の数々が、彼女たち独特の感性で歌い上げられています。それぞれの楽曲のオリジナルアーティストも歌詞カードに明記されているので、聴き比べを楽しむこともできます。

ジャケット写真には、3人が勢ぞろいした貴重なショットが使用されており、マガジンハウス提供による、豪華な仕上がりとなっています。歌詞ブックレットは表紙と裏表紙を除きモノクロームですが、音楽ライターによる詳細な解説や、各楽曲のシングルジャケット写真なども掲載され、当時の音楽シーンを偲ばせる貴重な資料としても価値があります。解説では、彼女たちのデビュー当時の状況から、アルバム制作に至るまでの経緯、そして現在に至るまでの活動内容なども触れられており、ファンならずとも興味深く読める内容となっています。

このアルバムは、単なるコンピレーションアルバムという枠を超え、日本の音楽史における重要な1ページを凝縮した、まさに“永久保存版”と言える作品です。70年代の音楽シーンに青春時代を過ごした世代はもちろん、今の若い世代にも、その魅力を存分に味わってもらえることでしょう。当時を知る世代には懐かしい思い出を呼び起こし、若い世代には新しい発見をもたらしてくれる、そんな魅力に溢れた1枚です。それぞれの歌手の魅力が凝縮された、まさに“新三人娘”の真髄を体感できる、珠玉のコンピレーションアルバムと言えるでしょう。

関連作品として、各歌手個人のベスト盤なども多数存在しており、さらに深く彼女たちの音楽世界を堪能したい方には、これらの作品も合わせてチェックすることをお勧めします。

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