GREEN 〜秋空のスクリーン〜

GREEN 〜秋空のスクリーン〜

『GREEN 〜秋空のスクリーン〜』は、1999年12月29日にジェリーフィッシュから発売されたアダルトゲームです。略称は『GREEN』。

概要

本作は、『ラブ・エスカレーター』を制作した海月製作所のメンバーが独立後、初めて手掛けた作品です。2000年には、公式ムックの付録として後日談を描いた外伝『GREENHORN』が発表されました。

発売年表

1999年12月29日 - GREEN 〜秋空のスクリーン〜（発売元：ジェイ・ノード）
2000年11月24日 - GREEN AM BOOK Color of GREEN（発売元：毎日コミュニケーションズ）
2011年4月28日 - GREEN 〜秋空のスクリーン〜 STANDARD EDITION（発売元：シューティングスター）
2011年9月30日 - GREEN 〜秋空のスクリーン〜 STANDARD EDITION DL販売版

ゲームシステム

『ラブエス』と同様に、基本は静止画と口パクによるコマンド選択式アドベンチャーですが、選択肢の数は少なめです。劇中映画やセックスシーンなどの重要なイベントでは、セル画調のアニメーションが用いられます。

シナリオ

主人公・小野真治とヒロイン・水野真琴を中心に、『portrait』の撮影を通して淡々とした日常が描かれます。アニメーションが徐々に完成していくことで、シナリオの進行を体感できます。しかし、最初のセックスシーンまでの道のりが長く、プレイヤーに冗長な印象を与える可能性があります。

ヒロインは真琴以外に4人いますが、ハッピーエンドが用意されているのは真琴のみ。他のヒロインにはバッドエンドや個別エンドが存在しない場合もあります。真琴のハッピーエンドには、神経衰弱のミニゲームに全勝する必要があります。また、特定のルートを通ると他のヒロインとのセックスシーンが発生しますが、ハッピーエンドには到達できません。

本編には、加奈子と本山浩一に関する不可解な点が存在しますが、真琴のハッピーエンド後に解放されるボーナスシナリオで、彼らのセックスシーンと共に真相が明かされます。

一部のプレイヤーは、セックスシーンだけを堪能するためにセーブデータを共有したり、本編をプレイせずに回想モードを利用したりする傾向が見られました。そのため、次作ではセーブデータの転用ができない仕様となりました。

セックスシーン

セックスシーンの回数やバリエーションは『ラブエス』より少ないものの、真琴との最初のセックスシーンは、約10分にも及ぶ長尺で、細部まで丁寧に描写されています。監督の滝美梨香は、実写アダルトビデオを参考にしたと語っています。しかし、そのリアルな描写から、「童貞と処女のセックスには見えない」という意見も上がりました。

真琴との2度目以降や、他のヒロインとのセックスシーンも、実写AVを参考にした描写が盛り込まれています。

あらすじ

GREEN 〜秋空のスクリーン〜

10月、映画部に所属する小野真治は、学院祭で上映する自主映画の制作を進めていました。しかし、ヒロイン役の藤原由紀恵が、シネマ研究会に引き抜かれてしまいます。映画部は、学院祭が全国学生映画コンテストの予選でもあるため、窮地に立たされます。

真治は、水野真琴を代役に迎え、映画撮影に挑みます。作品の撮影を通して、真治と真琴は惹かれ合い、恋人同士になります。財前たちの妨害や意見の相違による危機を乗り越え、映画部は『portrait』を完成させます。

ボーナスシナリオ

教育実習生の高橋加奈子は、映画部の勝利後、作曲担当の本山浩一と祝宴を開きます。酔い潰れた浩一を介抱するうちに、二人は身体を重ねます。

GREENHORN

11月、野沢拓哉が転校してきます。彼は真琴の親友・広瀬真理子と知り合い、彼女との会話を通して前向きに変わっていきます。

評価

南敏久は、本作のアニメパートの大半がHシーンに費やされている点や、アングルやアニメーションパターンの多彩さから、「アダルトゲーム版やるドラ」と評価しました。また、淡々とした撮影現場になれたところへ本気のHシーンが入ってくるインパクトがすごい反面、引いてしまうひとがでてくるのではないかと指摘しています。

DVD-ROM版

『GREEN 〜秋空のスクリーン〜 DVD EDITION』として開発中です。グラフィックの描き直しや高解像度化、一部キャラクターのシナリオ追加などが予定されています。2011年には、Windows XP/Vista/7に対応した『GREEN 〜秋空のスクリーン〜 STANDARD EDITION』が発売されました。

しかし、DVD-ROM版の開発は遅れており、開発状況は芳しくないようです。

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