Gadu-Gadu

Gadu-Gadu（ガドゥガドゥ）は、ポーランド発祥のインスタントメッセージング（IM）クライアントで、同国で最も普及しているツールの一つです。その名前はポーランド語で「世間話」を意味し、しばしばGGまたはggと略されます。このサービスは、約780万のアカウントが登録されており、そのうち約650万人がほぼ毎日利用しているというデータからも、その人気を窺い知ることができます。

Gadu-Gaduの特徴

Gadu-Gaduは、独自のプロトコルを使用しており、ユーザーはICQのように一意のシリアル番号で識別されます。このプロトコルは、単なるテキストメッセージのやり取りだけでなく、ステータスメッセージの設定、ファイル共有、さらにはVoIP（Voice over Internet Protocol）といった機能もサポートしています。メッセージには画像を埋め込むことが可能で、バージョン6.0以降では実験的ながらセキュアな接続モードも利用できるようになりました。

公式クライアントには、150種類以上の豊富な顔文字が搭載されており、連絡先をグループ分けする機能、SMSメッセージの送信機能、そして、運営会社が提供する他のサービス（仮想インターネット・ダイヤルアップ、SNSサイト MojaGeneracja.pl、インターネットラジオ Open.fmなど）との連携機能も備えています。しかし、これらの多機能化に伴い、ソフトウェアの肥大化を指摘するユーザーも少なくありません。そのため、古いバージョンも依然としてよく利用されている状況があります。

また、Gadu-Gaduでは、ユーザーが個人情報を公開することができ、他のユーザーがそれを検索することも可能です。さらに、機能拡張のための非公式プラグインも数多く開発されており、ユーザーによるカスタマイズの幅が広いことも特徴です。

サードパーティー製クライアントについて

Gadu-Gaduの運営会社は、公式クライアント以外のソフトウェアからのサーバーアクセスを禁じていますが、実際にはサードパーティー製のクライアントも存在します。これは、ユーザーが公式クライアントの機能やインターフェースに満足できない場合に、代替手段として利用されることがあります。

以下は、Gadu-Gaduのプロトコルをサポートする主なサードパーティー製クライアントです。

libpurpleベース:
Pidgin
Adium
Instantbird
Miranda IM
Kopete

これらのクライアントは、Gadu-Gaduのプロトコルを解析し、サーバーとの通信を可能にしています。これにより、ユーザーは様々なインターフェースや機能を持つクライアントを選択できるようになります。ただし、運営会社が公式にサポートしているものではないため、利用には注意が必要です。

まとめ

Gadu-Gaduは、ポーランドで広く利用されているインスタントメッセージングツールであり、その独自のプロトコルと多様な機能が特徴です。公式クライアントの多機能化による肥大化や、サードパーティー製クライアントの存在など、様々な側面を持っています。ポーランドのインターネット文化を語る上で欠かせない存在と言えるでしょう。

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