Go Text Protocol

Go Text Protocol（GTP）とは

Go Text Protocol（GTP、碁テキストプロトコル）は、コンピュータ囲碁において、思考エンジンとGUI（グラフィカルユーザーインターフェース）が通信を行うためのプロトコルです。主に囲碁AIプログラムで利用されており、思考エンジンとGUIを分離して開発・利用できるため、開発効率の向上に貢献しています。

歴史

GTPは、GNU Go 3.0.0 で実装されたGTPバージョン1から始まりました。しかし、当時のバージョン1には明確な仕様が定義されておらず、あいまいな部分がありました。現在では、GTPバージョン2がドラフト仕様として利用されていますが、最終的な仕様はまだ確定していません。

GTPの役割

GTPは、囲碁の思考エンジン（例えばGNU Goなど）と、GoGuiなどのGUIフロントエンドとの間で情報をやり取りするために使用されます。この関係は、現実世界の棋士が碁盤と碁石を使って対局する様子に例えられます。思考エンジンは棋士の頭脳にあたり、GUIは碁盤にあたると考えると分かりやすいでしょう。

GTPのメリット

GTPを使用する主なメリットは、思考エンジンとGUIを別々に開発できる点です。これにより、それぞれの開発者は専門分野に集中でき、より効率的な開発が可能になります。また、Lizzieのような対局以外の機能を重視するGUIも登場しており、GTPによって囲碁AIの利用がさらに多様化しています。

GTPの利用方法

GTPを利用するためには、思考エンジンとGUIの両方がGTPに対応している必要があります。利用者は、それぞれのソフトウェアをインストールし、適切に設定する必要があります。そのため、一部の市販の囲碁ソフト（例えば銀星囲碁など）では、表向きにはGTPを利用した機能は提供されていません。

他のプロトコルとの比較

囲碁以外の分野では、コンピュータチェスでユニバーサル・チェス・インタフェース（UCI）、コンピュータ将棋ではユニバーサル将棋インタフェース（USI）という同様のプロトコルが使用されています。これらのプロトコルも、思考エンジンとGUIの分離を目的としており、それぞれの分野におけるソフトウェア開発を効率化しています。

まとめ

GTPは、囲碁AIの世界において重要な役割を果たしているプロトコルです。思考エンジンとGUIの分離により、開発の効率化、機能の多様化に貢献しています。今後もGTPは、囲碁AIの発展において重要な役割を果たし続けるでしょう。

関連情報

関連項目

コンピュータ囲碁
GNU Go

外部リンク

公式ウェブサイト (英語)
GNU GoのGTPに関する公式ドキュメントへのリンク'>GNU Go Documentation: 19. The Go Text Protocol (英語)
* RubyでのGTPの実装

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