HW-01C

HW-01C：NTTドコモ向けモバイルWiFiルーター

HW-01Cは、中国の通信機器メーカーであるファーウェイ・テクノロジーズがNTTドコモ向けに開発したモバイルWiFiルーターです。W-CDMAとHSPAに対応しており、複数のデバイスを同時にインターネットに接続できる利便性を提供していました。

兄弟機との比較と特徴

この機種は、ファーウェイのE585をベースに日本市場向けにカスタマイズされたモデルです。イーモバイルが販売していたD25HWと多くのスペックが共通しており、兄弟機と見なすことができます。D25HWが複数のボタンを搭載していたのに対し、HW-01Cの設定ボタンは1つに簡素化されています。

NTTドコモは、HW-01C以外にもBF-01BやPortable WiFiといったモバイルWiFiルーターを提供していましたが、HW-01Cはそれらと比較して低価格帯に位置付けられていました。しかし、価格を抑えた分、いくつかの機能面での制限がありました。

HW-01Cの大きな特徴として、海外でも利用できる点が挙げられます。ドコモのWORLD WINGの3G対応エリアであれば、海外でもインターネット接続が可能です。これは、上位機種であるPortable WiFiとの大きな違いの一つです。ただし、Portable WiFiのようにフレッツ光やADSL、公衆無線LANを親回線として利用することはできませんでした。また、同時接続可能なデバイス数や連続通信時間も、上位機種と比較すると劣っていました。

料金体系

HW-01Cを利用する場合、原則としてNTTドコモの定額データプランまたは定額データ割を利用する形となります。従量制データプランも利用可能でしたが、データ使用量の上限はありませんでした。

発売時期と歴史

HW-01Cは、2010年11月8日にNTTドコモの冬春モデルとして発表され、同年11月30日に発売開始されました。発売からしばらくの間、多くのユーザーに利用され、モバイルインターネットの普及に貢献しました。

関連製品

HW-01Cと関連性の高い製品としては、以下の機種が挙げられます。

BF-01B/Portable WiFi: ドコモが提供していた上位機種のモバイルWiFiルーター。より多くの機能と高い性能を備えていました。
D25HW: イーモバイルが販売していたHW-01Cの兄弟機。
* SoftBank C01HW: ソフトバンクモバイルが販売していた、HW-01Cと類似のモバイルWiFiルーター。

まとめ

HW-01Cは、低価格ながらも海外での利用が可能で、手軽にモバイルインターネットを利用したいユーザーにとって魅力的な選択肢でした。ただし、上位機種と比較すると機能面での制限があるため、自身の利用状況に合わせて機種選びをすることが重要です。この機種は、モバイルWiFiルーターの歴史において重要な役割を果たし、後の機種開発にも影響を与えたと考えられます。

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