HandBrake

HandBrakeは、DVDやBlu-rayなどの動画ファイルをMPEG-4ビデオ形式に変換するための、自由でオープンソースのトランスコーダーソフトウェアです。GPLライセンスの下で配布されており、マルチスレッド処理に対応、macOS、Linux、Windowsといったクロスプラットフォームで利用できます。

入力形式
HandBrakeは、幅広い入力形式をサポートしています。具体的には以下のものが挙げられます。

DVD-Video形式（一部プロテクトされたものを除く）
物理ドライブおよび仮想ドライブ
ディスクイメージファイル
VOBファイル
VIDEO_TSフォルダ
BDMV (BD-Video)形式（コピープロテクトされていないもの）
物理ドライブおよび仮想ドライブ
ディスクイメージファイル
M2TSファイル
BDMVフォルダ
MPEG-4形式
Matroska (MKV) 形式
Audio Video Interleave (AVI)形式
Ogg Media (OGM)形式

バージョン0.9.5以降では、コピープロテクトされていないBDMV形式の入力がサポートされるようになりました。

出力形式
バージョン0.9.5からMPEG-4 (.mp4) およびMatroska (.mkv)形式での出力がサポートされています。かつてはAVIやOGM形式もサポートされていましたが、バージョン0.9.4以降、機能不足などの理由によりサポートが打ち切られました。また、バージョン0.10.5では、ライセンスの問題からfdk-aacが削除されています。各コーデックの利用ライブラリは以下の通りです。

MPEG-4 (.mp4)
Matroska (.mkv)


エンコードとパススルー
HandBrakeは、以下の通りエンコードとパススルーをサポートしています。

○：エンコード、パススルー両方可能
▲：エンコードのみ可能
△：パススルーのみ可能
×：不可

主な機能

チャプター: チャプター単位での変換が可能です。チャプター情報の埋め込みにも対応しています。
字幕: ソフト字幕（フレームに焼き込まない）に対応し、表示・非表示の切り替えが可能です。SRT形式の字幕データのインポートとパススルー、SSA形式の字幕データのパススルーと焼きこみに対応しています。ブルーレイのPGS字幕はMatroska形式でのみソフト字幕として扱えます。MPEG-4形式ではPGS字幕はハード字幕となります。
ビデオフィルタ: デテレシネ、デコーム、デインターレース、デノイズ、デブロッキング、グレースケールといったフィルタを利用できます。
フレームレート: 固定フレームレート (CFR) と可変フレームレート (VFR) に対応。VFRのビデオは一部プレイヤーでのみ正確に再生できます。
ビデオクロップ: 映像の切り抜きが可能です。
画質: 画質一定コンバート、画質不定・平均ビットレートコンバートに対応。
バッチ処理: キューに追加して、複数の変換処理をまとめて実行できます。
ビデオプレビュー: 変換前に映像を確認できます。
エンコードプリセット: さまざまなデバイスや再生環境に合わせたエンコード設定プリセットが用意されています。

HandBrakeは、高機能な動画変換ツールとして、多くのユーザーに利用されています。柔軟な設定が可能で、高品質な変換結果を得ることができます。

外部リンク
HandBrakeホームページ
* HandBrake日本語化プロジェクト

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