Iモードメール

iモードメールとは

iモードメールは、NTTドコモが提供する携帯電話インターネット接続サービス「iモード」の付帯サービスとして提供された電子メール機能です。ドコモの携帯電話（フィーチャーフォンおよび一部のスマートフォン）で利用できるキャリアメールの一種であり、@docomo.ne.jpのドメインで送受信を行います。

iモードメールの概要

1999年2月にiモードが開始されると同時に、プッシュ型電子メールサービスが利用可能となりました。当初はmova端末で全角250字までのテキストメールのみ送受信可能でしたが、パケット通信の導入により、回線交換のショートメールサービスよりも通信料金が安価になったため、爆発的に普及しました。iモードユーザー同士では、iモード絵文字が利用できることも人気を後押ししました。

movaのiモード対応機種にはショートメール機能も搭載されており、iモード非対応のショートメールユーザーとも送受信できる互換性も確保されていました。ただし、mova時代は添付ファイルの送受信はできず、添付ファイル付きメールはiモードセンターで削除され、その旨が本文に追記されていました。その後、2002年5月に写真データを送受信できるiショットが開始され、同年7月には長文メールを分割して受信する機能が追加され、最大全角2000字まで受信できるようになりました。

しかし、iモード絵文字やデコメールは国際標準規格のMMSではないため、海外メーカーが参入する際の障壁となり、ドコモのスマートフォンが登場するまで、海外メーカー製のiモード対応機種はごく少数でした。

FOMAでのiモードメール

2001年に開始されたFOMAでは、movaのiモードとは仕様が異なり、当初から10KBまでの添付ファイルや、全角5000文字までの受信、100KBまでの送信に対応していました。2002年からは、動画メールを送受信できるiモーションメールサービスも開始されました。

2004年のFOMA 900i/700iシリーズからは、HTML形式のデコメールが登場しました。このシリーズから最大受信サイズが300KBに拡充され、2006年の903iシリーズからは「大容量メール」として2Mバイトまでとなりました。受信側がFOMAユーザーで、一定サイズ以上の添付ファイル付きメールを受信した場合、添付ファイルはメールに直接添付されず、iモードセンターに一時保管されるようになりました。添付ファイル名をクリックするか、端末の自動処理でダウンロードする形式となります。

iモードメールアドレス

iモード開始当初のメールアドレスは携帯電話番号@docomo.ne.jpでしたが、推測が容易だったため迷惑メールが多発しました。そのため、2001年7月8日以降の契約者には、英数字の羅列によるメールアドレスが付与され、利用者が自由にアドレスを変更できるようになりました。変更後のアドレスは90日間保持され、以前のアドレスに戻すことも可能です。

その他のiモードメール関連サービス

• - メールリトライ機能: FOMAでは、圏外や電源オフの場合、30日間メールを再送します。movaは3回まで再送します。
• - iモードメールplus: メール関連サービスを提供するiモードサイトです。
• - フレンドメール12: 最大12人のメーリンググループを作成し、グループメンバーへの同報メール送信を容易にします。
• - タイマーメール: 指定した日時でのメール送信を予約できます。
• - チャットメール: iモードメール機能を利用したチャットサービスです。
• - iモード.net: パソコンからiモードメールを送受信できるWebメールサービスです。
• - iモード.netモバイルモード: スマートフォンでiモード.netを利用するサービスです。
• - 選択型受信: プッシュ型メールを使わず、必要なメールだけをダウンロードするサービスです。
• - iモードメールフィルタ: 迷惑メール対策として、アドレス指定拒否や、PCメール拒否設定などが可能です。
• - デコメアニメ: Flashアニメーションを添付したメールを送信するサービスです。
• - メアド変えても転送サービス: メールアドレス変更時に、旧アドレスから新アドレスへの転送を一定期間行います。
• - 電話帳お預かりサービス: 電話帳、メール、スケジュールなどをドコモサーバーに預けるバックアップサービスです。
• - ドコモケータイdatalink: 携帯電話とパソコンのデータを同期するアプリケーションです。

割引サービス

• - メール使いホーダイ: iモードメールの送受信が無料となるサービスです。

spモード

2010年9月1日より提供が開始されたspモードは、ドコモのスマートフォンでもiモードメールが利用可能となるISPサービスです。spモードを契約することで、通常のiモードメールと同様に、@docomo.ne.jpドメインでプッシュメール、絵文字、デコメールなどが利用可能になります。iモードを解約してspモードを契約すると、iモードのアドレスをそのまま利用できます。iモードとspモードを重複契約することもできますが、同時に利用できるわけではありません。利用する端末に応じてSIMカードを差し替えることで切り替えが可能です。

まとめ

iモードメールは、ドコモの携帯電話サービスの中核を担った機能であり、時代とともに進化を遂げてきました。movaからFOMA、そしてスマートフォン向けのspモードへと受け継がれ、日本のモバイルコミュニケーションの発展に大きく貢献しました。

関連項目

プッシュ型電子メール
電子メール
メールマガジン
メールアドレス
iモード
spモード
iモード絵文字
iショット
パルディオEメール
ドコモWebメール
mopera

外部リンク

iモードメール | サービス・機能 | NTTドコモ

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