ショートメール

ショートメールとは

ショートメールは、かつてNTTドコモがmova（800MHz帯）およびシティフォンで提供していた、ショートメッセージサービス（SMS）です。このサービスは、携帯電話でのメッセージのやり取りを可能にし、当時のコミュニケーション方法に大きな変革をもたらしました。

サービス開始と概要

1997年6月1日、日本の携帯電話業界で初めてSMSとしてサービスが開始されました。PHSではすでに導入されていましたが、携帯電話でのメールという新たな要素は、他の携帯電話会社も追随するほどの影響力がありました。DDIセルラーグループやデジタルホンなどの競合他社も、同様のサービスを導入しています。

ショートメールは、全角・半角を問わず最大50文字までのメッセージを送受信できました。送信方法には、プッシュ信号を利用して電話機からショートメールセンターに発信する方式と、対応端末のショートメール機能を使用して文字を入力し、回線交換方式でセンターに送信する方式の2つがありました。

メッセージは、ショートメールセンターで受信後、プッシュ型通信で相手に送信されます。もし相手が圏外や通話中の場合は、センターで一定時間保管され、期限内に端末と通信できれば受信されます。期限を超過したメッセージは、センターから削除されました。

iモードとの連携

1999年1月に開始されたmovaのiモード契約者は、ショートメールも利用可能でした。iモードの付加機能使用料を契約することで、ショートメールを利用できたため、ショートメール単独での契約はできませんでした（iモード契約が必須となる50Xiシリーズも同様）。

当初、iモードメール（@docomo.ne.jp）とショートメールは別々のサービスでしたが、1999年7月30日からは、iモード契約者宛のショートメールは、ショートメールセンターではなくiモードセンターを経由してiモードメールに変換して送信されるようになりました（movaのみ）。これにより、iモードメールとして受信する際にパケット通信料が発生するようになりました。

また、FOMAのSMSとは互換性がなく、SMSからmovaやシティフォンへのショートメールの送信はできませんでした。しかし、2005年12月には、SMSからもiモードメール（iMS）に変換して受信できるよう改善されました。発信者番号の通知・非通知の選択も可能になりました。

サービス終了

ショートメールの新規申し込みは2009年3月31日に終了し、2012年3月31日のmovaサービス終了とともに、ショートメールサービスも終了しました。FOMAやXiのSMSは「ショートメール」ではなく「SMS」と呼称されますが、「ショートメール」という名称が広く浸透したため、ドコモやその利用者間では、しばしば「ショートメール」と一括して呼ばれることもあります。

料金体系

ショートメールの月額使用料は105円（税込）でした。送信料は、新料金プランでは30秒ごとに5.25円、旧料金プランではプランAの半額（長得プランは長得プラン通話料の半額）でした。ショートメールセンターからの受信は無料でしたが、iモード契約者でiモードメールとして受信する場合は、1通あたり約0.945円がかかりました。

関連項目

iモードメール
10円メール

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