INNOCENT TEARS

『INNOCENT TEARS』（イノセントティアーズ）は、シンガーソングライター中村あゆみが1988年5月18日にリリースした5枚目のオリジナルアルバムです。発売元はマイカルハミングバードでした。

このアルバムは、これまでの中村あゆみの作品を手掛けてきたプロデューサー、高橋研から離れ、自身が初めてセルフプロデュースに挑戦した作品として知られています。レコーディングはロサンゼルスで行われ、そのサウンドは、これまでの作品とは一線を画す、より洗練されたものとなりました。

ミキシング・エンジニアには、TOTOの歴史的名盤『TOTO IV ～聖なる剣』や、ジャクソン・ブラウン、ドン・ヘンリーなど、数々の著名アーティストの作品を手がけ、グラミー賞を受賞しているグレッグ・ラダーニを起用。彼の卓越した技術が、アルバムのクオリティをさらに高めています。

収録曲は以下の通りです。

1. 瞳閉じれば〜Ride on the wind（5:02）
作曲: 古村敏比古、編曲: 広瀬徳志
2. Precious friend（4:40）
編曲: 古村敏比古、10枚目のシングル
3. 背中に書いたメッセージ（4:09）
編曲: 古村敏比古・伊藤心太郎
4. Sunday Nights let You Down（3:22）
作曲・編曲: 古村敏比古
5. Scrap Boys & Cinderella Girls（3:48）
作曲・編曲: 古村敏比古
6. 波の音に消されても（4:13）
編曲: 古村敏比古
7. Come Back Someday（5:01）
作曲: 宮手健雄・伊藤心太郎、編曲: 広瀬徳志・伊藤心太郎
8. 雨に歌えば（4:24）
編曲: 広瀬徳志、コーラスアレンジ: 町支寛二
9. To Little Sister（6:05）
作曲: 古村敏比古、編曲: 広瀬徳志・古村敏比古
10. Tear（0:21）
作曲: 鎌田ジョージ
11. Live and Go Along（5:16）
編曲: 広瀬徳志、ストリングスアレンジ: 若草恵
12. Tears（1:32）
作曲: 鎌田ジョージ

このアルバムでは、作詞・作曲は基本的に中村あゆみが担当していますが、一部楽曲では外部の作曲家や編曲家も参加しています。特に、古村敏比古は多数の楽曲で作曲・編曲を手掛けており、アルバムのサウンドに大きく貢献しています。

『INNOCENT TEARS』は、中村あゆみの音楽キャリアにおいて、新たな方向性を示す重要な作品と言えるでしょう。セルフプロデュースという新たな試みと、ロサンゼルスでのレコーディング、そしてグレッグ・ラダーニによるミキシングが、彼女の音楽性をさらに深化させました。

1988年という時代を反映した音楽であることも特筆に値します。

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